機関誌『現代俳句』

2010年8月号

特別作品
山椒摘む竜のごとくに香を逃し 雨宮 抱星
妻と過せし月日の重さ亀鳴けり 斉藤東風人
鳥帰る村にとどきし柩かな 鈴木八駛郎
白薔薇の明日は崩れてしまひさう 谷本 元子
前髪をみじかく揃え夏に入る 徳見 淳子
マスクして仏と鬼を見較べる 成井 惠子
春眠の出口とてつもなく寂し 石倉 夏生
白藤の長きトンネル月雫 設楽 清子
何もかも何かの化身地虫出づ 瀬尾 冬樹
梅咲いて裸のままでいいという たむらのぶゆき
風が出て過去より降りし春の雪 中嶋いづる
目次
Photo report「第28回中国地区現代俳句大会・第34回現代俳句講座 他」
      
直線曲線  「十年の検証」              高野ムツオ

随 想   「磯子の海と母と」            小町  圭
      「言葉遊びの快楽」            鴇沢 正道

第22回現代俳句協会青年部シンポジウム
    「近代文学が終り、俳句の揺動が始まった」   関  悦史
    「について私が知らないいくつかの終り」    斉藤 斎藤
    「表現史の必要」               神野 紗希
    「パネリスト自選四十句」
        池田澄子、岸本尚毅、鴇田智哉、四ッ谷龍、宇井十間

新刊案内                       事 務 局

ティータイム         高橋  亨、戸栗ちかし、前田 秀子

ブックエリア 佐怒賀正美句集『悪食の獏』       浦川 聡子
       山元志津香句集『極太モンブラン』    金子 弓湖
       野木桃花句集『野木桃花の世界』     沢田 改司
       谷口亜岐夫句集『道』          辻脇 系一
       松林尚志『俳句に憑かれた人たち』    鳴戸 奈菜 

◎平成22年度新入会員記念作品

現代俳句’10

現代俳句’10の秀句を探る
  石倉夏生、市川 葉、髙橋悦子、中村和弘、中村加津彦、味元昭次

グラビア 列島春秋「八月」         地区別現代俳句歳時記
裏表紙/鑑賞『21世紀俳句の時空』=伊藤 淳子
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定価450円
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半年…2700円/1年…5400円