機関誌『現代俳句』

2013年8月号

特別作品
特集<八月 平和を詠む>  
重油漂う汀果てなし雨期に入る 金子 兜太
原発と原爆山瀬吹くばかり  大牧  広
貝掘りのすたすたと行く沖に空母 寺井 谷子
桃花心木(マホガニー)の燭台灯す長崎忌 安西  篤
蜜探るもの争わせ藤の花 秋尾  敏
向日葵に夜の風顕たせルイ・アラゴン 諸角せつ子
八月は青の深部にきのこ雲  岸本マチ子
一歩前へ出て死んでゆく雲の峰 室生幸太郎  
全兵器しやぼん玉になりあそべ 佐怒賀正美
   
特別作品  
夏涸れを癒す湧水峡の裾 加藤 光樹
水無月の魚は泪目して釣られ 金子 弓湖
正論はいつも生意気燕の巣 川崎益太郎
まさびしき八十八夜の男下駄 永井江美子
初鰹質草女房今は亡し 前田吐実男
やわらかく人を思えば桐の花 山崎  聰
生き急ぐ日々柿若葉が眩しい 山中 正己
ブリザード恋の唄など口ずさむ 吉田  功 ※吉は土に口

 

目次PDF版
Photo report 関西現俳協理事会・総会  群馬県総会・俳句大会  愛媛県総会          
         北北海道総会・俳句大会  福島県総会・春季俳句大会  北陸地区現代俳句大会  
列島春秋   8月 地区別現代俳句歳時記  
  <春秋余滴>「仙台すずめ踊り」宮城・浪山克彦 「白石踊」岡山・國定義明 「通潤端」熊本・野田遊三  
直線曲線   「なぜ今、渡邊白泉なのか」 鳴戸 奈菜      
◇随 想◇  「柱時計」 瀧  洋子    
         「平和とはこころの安寧」 渡辺 洋一    
ティータイム 高橋比呂子、 山口 昭義、 若林波留美    
地区協秀句特集(第三回) 会長推薦の一句及び十句抄  
  北北海道、 南北海道、 秋田県、 栃木県、 群馬県、 広島県、 鹿児島県    
追悼・磯貝碧蹄館  
   磯貝碧蹄館の五十句 広報部 抄出    
   「在野の鬼才―磯貝碧蹄館」 安西  篤    
   「異質の二つの存在の格闘技」 伍藤 暉之    
『現代俳句年鑑2013』を読む  
  山元志津香、 星野 光二、 杉野 一博、 広井 和之、 山﨑 十生、 森須  蘭    
ブックエリア  
   五十嵐進句集『いいげるせいた』 相克と超克 林   桂    
   林 桂句集『はなのの絵本 りょうの空』 多行形式におる言葉選び 大井 恒行    
   宇多喜代子著『新版里山歳時記』 日本人の原景 前田  弘    
   谷村鯛夢著『胸に突き刺さる恋の句 女性俳人 百年の愛とその軌跡』 石井 浩美    
第5回現代俳句'13  
   現代俳句'13の秀句を探る   
  有村 王志、 加川 憲一、 金子 弓湖、 橋爪 鶴麿、 秦  夕美、 山崎 佳子    
 <協会だより> 現代俳句のつどい・研修部俳句教室・インターネット俳句会  
 <地区協ニュース>  
裏表紙/『今、伝えたい俳句 残したい俳句』五月号特別作品より=曾根  毅  

 

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