講評
(小中学生の部)
みなさんこんにちは。早いものです。もう3月に入りました。まだ少し寒いけれど、陽射しはすっかり春ですね。ところで先月の投句数は7句だったので、お姉さんの感想は書けませんでした。とても淋しかったけれど、今回はお友達が増えていたのでほっとしています。3月と言えば卒業の月ですね。せっかく俳句をやっているのですから、毎月自分が好きだった作品を、一句でいいから紙に書いて机の上に置いてみてはどうでしょうか。楽しくなりますよ!お父さんお母さんもきっと喜ばれると思いますよ。では感想を書かせていただきます。
句番号作品作者
9月曜日 パキパキパキと霜ふんでクレヨンしんちゃん
霜をふむときの感じが良く出ていますね。感心した作品です。霜をふんだのは、一人かも知れないけどお友達数人だと思えるのは、この「パキパキパキ」と3回続けた音のせいでしょうね。月曜日ですから、一日お休みをしたあとのお友達同士の、はずむような話し声まで聞こえてくるようです。リズム感があって、とても上手に出来ています。楽しい作品でした。
句番号作品作者
12まどは雪 計算会の首が痛い橋本えりか12
この「計算会」というのが分かりませんでしたが、そろばんの会のことでしょうか。すると下ばかり見ていて「首が痛い」という実感はありますね。夢中になってやっていて、ふと目をそらして窓を見たら「雪」が積もっていたのかも知れませんね。
句番号作品作者
16窓は雪版画の題が決まらない水上ゲンタ
同じく「窓の雪」の季語でしたが、こちらは「版画」ですね。木くずを足下に散らかしながら、「出来上がったらどんな題を付けようか」と、考えながらやっていたのですね。その場の一生懸命にやっている姿が目に浮かんできます。そこが良いと思いました。
句番号作品作者
17つるつるの道路 寒いとからす鳴くプーさん大好き
氷った道路を「つるつる」といったところが、面白い作品だと思いました。それは、その道路を歩いていたのでしょうか?心配しながら見ていたのでしょうか?気が付くと上の方でからすが「寒い」と鳴いたように感じたのですね。本当は自分が「おお寒い!」と口走ったのかもしれませんが、俳句は「物によせて思いをのべる文学」ですから、自分の思いをからすにしたところが良いのです。
句番号作品作者
19くしゃみは祖母 交換ノートを書いているクレヨンしんちゃん
交換日記(ノート)は、クラスのお友達でしょうか。お姉さんも思い出がありますが、きっと静かなところで書いていたのでしょう。すると、いきなりくしゃみが聞こえてきたのですね。ノートと自分の間に「おばあしゃんのくしゃみ」を入れたことで、俳句に広がりと、家族のぬくもりが感じられます。この俳句を書いて、おばあちゃんに上げてほしいなー。きっと喜ばれると思いますよ。