明けましておめでとうございます。暮れからお正月、皆さんはどのように過ごされましたか?除夜の鐘は聞きましたか?除夜の鐘は108回鳴らすのだそうですが、107回までは旧年の内(12月31日)に撞き、残りの1回を新年に撞くのだそうです。ゆったりとした時間の流れの中で聞く除夜の鐘の音は、不思議と心が引き締まる思いですね。
では遅くなりましたがお姉さんの感想を書かせていただきます。 |
句番号 | 作品 | 作者 |
8 | 冬の風 心のノート読み返す | 水上ゲンタ |
目には見えないけれど、心の中に自分だけの「ノート」を持っているのですね。辛いことや楽しいことを沢山書きためて、それを時々取りだすように思い出しているのでしょうか。誰にも見せない自分だけの「ひみつのノート」なの?でも余りため込まないでお友達や両親にも見せてくださいね。するとみんなも楽しくなったり、辛いことは軽くなるものです。そして、本当に大切なものだけしまって置くのも大事なことです。冬の風が「心のノート」をめくっているように感じられます。 |
|
句番号 | 作品 | 作者 |
21 | 冬の空大なわとびにひっかかる | 水上ゲンタ |
だれでも体験のあることに目を止めて楽しい作品となりました。俳句では「楽しいこと、明るいこと」もとても大事なことです。「大なわとび」ですから、きっと大勢でやっていたのでしょう。折角いままで続いていたのに、自分がリズムをこわしてしまった。こまったなー、という気持ちが素直にでていて大変良いと思いました。季語の「冬の空」も一句の広がりを大きくしています。 |
|
句番号 | 作品 | 作者 |
30 | 妹のごきげんななめ 秋の雲 | クレヨンしんちゃん |
妹が「ごきげんななめ」。いつもならなんで機嫌が悪いのか分かるのだけれど、原因が分からなくて困っている。そんなとき「秋の雲」を見ていてそのうちにきっと治るだろう、と少しだけほっとした時の気持ちが伝わってきます。<妹のいいところが分かるのがお姉さん、お姉さんのいいところを真似ておぼえるのが妹>ですね。妹のことが気になっているのは優しさがあるからです。普段からとても仲良しの姉妹なのでしょうね。このように「どんなことでも俳句に出来る」のが、俳句の楽しさです。 |
|
句番号 | 作品 | 作者 |
34 | 登校の班長待ってる 初あられ | 青いちご |
「初あられ」ですから寒い朝だったのですね。たまたま登校班の班長さんが遅れている。早く来ないかなー。と足ぶみをしていると「あられ」が降ってきた。「あられ」の降る日はとても寒いけれど、良く観察していると空になったものの中にぽろぽろとはじけて可愛いいと感じませんか?「まだかなー」と待っている気持ちと、季語の「初あられ」が良くひびきあって良い作品だと思いました。:登校の班長待ってて初あられ:と「る」を「て」に変えた方がいいかもしれない。と感じた作品でした。 |
|
句番号 | 作品 | 作者 |
36 | 水たまり 赤いもみじを舟にする | それいけアンパンマン |
昔は何処にでもあった小川が、今では余り見掛けなくなってしまいました。「水たまり」は動かないけれど、赤いもみじを浮かせたとき、自分の心の中では「もみじ」が舟のようだ!と感じたのですね。その時のようすまで見えるようです。美しいものを「美しい」と感じる心がとても大事なのです。心がはずむ思いで作品を読ませていただきました。 |
|