講評
(小中学生の部)
朝夕めっきり寒くなりましたが、みなさんお元気ですか?今回の投句もとっても少なくなってしまい、お姉さんさびしいです。お友達も誘って俳句を沢山作ってくださいね。おねがいしまーす。この次こそはと楽しみにしてますよ!。それでは感想を書かせていただきます。
句番号作品作者
1秋の雨 のらネコ前を横切ってクレヨンしんちゃん
のらネコを雨の中で見つけたのですね。「かわいそうに」という気持ちが伝わってくる作品です。情景が短い言葉の中に感じられて上手に作られていると思いましたが、「秋雨やのらネコの前横切って」と、「秋雨」に焦点を当てると「かわいそう」という気持ちが強く出るような気がしました。この場合の「を」は無くても分かるような気がします。
句番号作品作者
3秋の風 ワークシートを開いてるプーさん大好き
ワークシートとは、何か作成するときに使用する「計算書、作業伝票」のようなものでしょうか?さり気ない日常の生活に季語「秋の風」を入れて一句となりました。このように日常のことを俳句にするのは、とても大事なことです。俳句は短い「日記」のようなものですから。秋のさわやかな風が「ワークシート」を開かせたようにも感じられました。
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5老人ホームへ心でセリフを言いながらアンドロメダ
この作品と12番の「老人ホームを訪問コスモスまっさかり」の作品を合わせて、ようすが良く分かりました。学校の授業の間に訪問したのでしょうか?とても良い体験をしましたね。けれど「心でセリフ←→言葉」が思うように出てこない!というのですね。良く分かりましたが、俳句は一ヶ所で言葉を切らなければなりません。例・・「シクラメン老人ホームに来たけれど」と季語で切ってみましょうか。
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8縫い針に指さしちゃった 秋の風クレヨンしんちゃん
この句は良いと思いましたが、季語が「秋の風」ではその場のようすが見えてきません。例「縫い針に指さしちゃた毛糸玉」としてみるのも良いかも知れません。なにか作っているのかなーって思えるでしょう?このように、季語の工夫もしてみてください。
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9秋刀魚焼くにおいだ 下校の足早めるクレヨンしんちゃん
下校時に「秋刀魚を焼く匂い」がしてきたのですね。おいしそう!ああ、早く帰りたいなー。という気持ちが良く分かります。でもね。だから「足を早める」と言ってしまうと、答えが出てしまいます。俳句は答えを出さないで、読む人に「感じて」もらわなければなりません。すると、例「秋刀魚焼く匂い下校のかばん鳴る」としてみてはどうでしょうか。大急ぎで帰る時ランドセルが鳴ることあるでしょう?