講評
(小中学生の部)
夕暮れの路地に金木犀の香りがしました。思いがけないところで合うと嬉しいものです。さあ!いよいよ秋深しですね。秋といえば食欲の秋、読書の秋、そして俳句の秋です。草も木も少しずつ冬を迎える準備をしています。この季節の変わり目の大切な時を楽しみながら俳句を作ってくださいね。沢山の投句をお待ちしています。
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1算数のくしゃみ連発 新学期それいけアンパンマン
季語の「くしゃみ」を自然にいれて俳句を作りましたね。この方法はとても良いと思います。ただ「算数のくしゃみ」といってしまうと、少し意味が分かりにくくなります。それと「くしゃみ」はつづけて出てしまうことが多いので、「連発」もいらないかな!と感じました。「算数の途中のくしゃみ新学期」としてみてはどうでしょうか。読み手に分かりやすく作る工夫もしてみてください。
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3リモコンで うるさいセミを消せますか?ミッキーキャット
面白いところに目を付けましたね。今ではリモコンで、なんでも操作出来るようになっています。この作品で気になるのは最後にある「?」のマークです。俳句ではあまり記号を使いませんので、「リモコンでうるさいセミを消しましょう」としてみましょうか。楽しい作品だと思いました。
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4登山バス 友が薬をのんでいるプーさん大好き
登山はたのしいですね。行く先はどこでしょう。バスの中でお友達同士の楽しい話し声まで聞こえてくるようです。みんなが楽しんでいる時に、お薬を飲んでいるお友達がいたのですね。「あれ!どうしたのかな?」と心配している、やさしさが感じられる作品だと感心しました。
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5波の音打ち上げ花火を待っているいちごいぬ
打ち上げ花火を待っているのは自分ですね。自分も待っているけれど「波の音」まで打ち上げ花火を待っているようだ!と感じたことは「素晴らしい発見」です。海辺のその時のようすが良く分かる、大変上手な作品だと思いました。
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13友達のいいとこを書く 秋の風フルーツりす
きちんと出来上がっている作品ですが、「いいところを書く」とおおざっぱに言ってしまわないで、もう少し具体的に「どんなところがいいか」はっきり書くと更に良い俳句になるのに惜しいな!という思いがしましたよ!
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16夏の海 夕日を写真に撮りましたフルーツりす
さらりと作って、それでいて一枚の大きな絵や写真を見ているような思いがします。明るい作品で季語の「夏の海」が良く効いています。海辺のようすまで読み手に伝わってきて、上手な作品だと感心しました。