講評
(小中学生の部)
毎日うだるような暑さが続いていますから、水分をしっかり取って熱中症にならないように気を付けてくださいね。お姉さんは昨日、現代俳句協会の「ジュニア俳句祭」に行ってきました。その時のようすはお姉さんのブログ「りんどうの俳句ブログ」に載せました。機会があったら見てくださいね。http://plaza.rakuten.co.jp/rindo21/ です。もしかしたらその会場で皆さんと会っているかも知れませんね。では7月の作品について感想を書かせていただきます。
句番号作品作者
3セミ鳴いて だあれも来ない図書当番リボーンツナ
図書室の当番だったのですね。いつもならお友達の姿が見えるのに「だあれも来ない」つまらないなー。と思っている気持ちと「セミの鳴き声」が良くひびきあっています。その場のようすが良くわかって上手な作品だと思いました。
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8小鳥鳴く プールそうじはもう終わる橋本えりか12
俳句は自分で感じたことや、体験したことを書くことはとても大事なことです。けれども「小鳥鳴く」が秋の季語で「プール」が夏の季語になってしまっているので、季語はなるべく一つにするように心がけて見ましょう。これがわかってくると俳句って楽しいですよ!失敗から学ぶこともだいじなことですから、頑張ってくださいね。
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13ツバメ飛ぶ 飛行機雲を 横切ってきかんしゃトーマス
飛行機雲って「すごいなー」って感じますね。まるで大空を区切っているようで思わず見とれてしまいます。そんなときに「ツバメ」を見つけたのですね。ツバメはそんなに高く飛べないけれど「横切って」いるようだと感じたところが「とても良い」のです。
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19プールそうじの変な生き物 場所変えるレモンチビ
この作品は面白いな!と感じました。俳句で面白いということも大事なことです。これを俳諧味(はいかいみ)といいますが、味わいがあるということです。けれど「プールのそうじをしていたら変な生き物が出てきたので場所を変えました」と全部言ってしまっては説明になってしまいます。「変な生き物」はなにかな?と調べてもう一回頑張ってみましょう。きっと良い俳句ができますよ!
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23けい示板にヒマワリさかす 委員会メロンペロ
この作品は「ヒマワリ咲かす」といったところが、上手だと思いました。掲示板に絵を書いたのか、はった物かも知れませんが「咲かす」が特にいいのです。写真でいったら「ズームアップ」というのでしょうね。掲示板に書かれたヒマワリの絵に焦点があったっていますので、委員会のたのしい笑い声まで聞こえてくるようです。
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31鉄棒の手にばんそうこう 梅雨になるクレヨンしんちゃん
けがは絆創膏ですむほどの傷で良かったですね。気を付けてくだいね!。この句の良さは「ばんそうこう」と具体的にいったことでようすが良くわかるところです。手に傷があることと、うっとうしい「梅雨」の季語が合っているのです。けれど「鉄棒と絆創膏と梅雨」と言いたいことが沢山あると「本当に言いたいことは何か!」わからなくなってしまいます。例「梅雨になるばんそうこうの手のままに」と、何をやっていたのかなー。と思わせることも一つの方法かな、と感じました。
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42暑すぎる 合唱の声かすれちゃうねこ空
このところ暑すぎるので思わず「声がかすれちゃう」という気持ちは良くわかるなー。って思いました。良くわかる作品ですが「暑すぎる」と上五においてしまうと、お話が終わってしまうので、ここは「暑き日の合唱の声かすれてる」と替えてみてはどうでしょうか?
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43梅雨ですね 漢字練習三ページプーさん大好き
漢字練習は何回も何回もかくので大変ですね。同じ字を書きながら「ああ、今日も雨だった!」とふと教室の窓をながめたのでしょうか。「梅雨ですね」と話し言葉のように書くのも良い方法です。ただ「三ページ」があとに来るより、ここは思い切って逆にしてみても良いかも知れません。例「三ページの漢字練習梅雨ですね」このように、いろいろやってみて下さい。俳句って楽しいですよ!