講評
(小中学生の部)
皆さんこんにちは。いよいよゴールデン・ウイークですね。沢山の花が咲いて、暑くなく寒くなく、一番いい季節となりました。このところ投句が少なくなっているので、お姉さん淋しく思っていますが、この連休にいろんなことを体験して、沢山俳句を作ってくださいね。
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4卒業の夢乗せて飛ぶ 紙飛行機きかんしゃトーマス
「卒業の夢」というところが、卒業式の前なのか、終わったけれどそのときのことを「夢」に見たのか、少し分かりづらいように思いました。紙飛行機を飛ばしていて、ふっと「自分の気持ちまで運んでくれるように思えたのですね。気持ちのこもっているところが大変よいと思いました。
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8集団登校 桜のトンネルくぐって行くクレヨンしんちゃん
集団登校は、一列に並んで歩くのでしょうか。桜が道の両側に咲き乱れたところを通って行くなんて、ステキですね。「桜のトンネル」をくぐっていくお友達の楽しい話し声まで聞こえてくるようです。
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14ジョギングの背中 春の風がおすきかんしゃトーマス
ジョギングをしているのは自分でしょうか。それともジョギングをしている人を見ていたのかも知れませんね。そうすると、その人の背中を目で追っていたら「春の風」に押されているようだ!と感じたのですね。その発見が大変よいと思いました。けれど最後の「おす」は、漢字の方が分かりやすいように思いました。
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17二つずつ運ぶ1年生の小さないすプーさん大好き
一年生のために椅子を運んでいる。入学式のお手伝いをしていたのですね。この句の良さは「二つずつ運ぶ」と具体的にいったことで、そのときの様子がよく分かるように作られています。感心した作品です。
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20川の音がサラサラ つくしが顔出してレモンチビ
「♪は〜るの小川はさらさら行くよ、き〜しのすみれやレンゲの花に〜♪」と、つい楽しくなって口ずさんでしまいました。春はなにかを始めたくなるような季節ですね。広々とした明るい感じが良く出ています。
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21春風をむねに少年交通指導員ふうじんらいじん
一日駅長さんというのと同じように、お友達が「交通指導員」をやっていたのでしょうか。きんちょうして胸をはって立っているお友達に「春風」が、がんばれ!!といっているようです。
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22春休み ランドセルのふたしまらないねこ空
明日から「春休み」になるので授業が終わったら、教科書や筆箱など急いで鞄に押し込んでしまったのですね。「ふたしまらない」と気が付いた「面白さ」があります。春休みの前のうきうきしたはずむような気持ちが良く出ていて、大変上手な作品だと思いました。