講評
(小中学生の部)
句番号作品作者
1プール清そう たわしがコケのにおいするミッキーキャット
一生懸命プールの掃除をしている。何事にも全力投球って大事だよね。「わたしがコケのにおいする」でこの句はきめているよ。お姉さんの金。
句番号作品作者
2水ばしょうそうぞう力を ふくらませきかんしゃトーマス
水芭蕉の花と思われていながら実はそれは花ではなく葉の変形した白く大きな苞なんですね。これから大きく育っていくあなたの未来を想像させてくれる句になりました。どんな未来を思っていますか?10年後が楽しみです。
句番号作品作者
5赤い星落ちてる花だん とんぼ来る  クレヨンしんちゃん
赤い星が落ちてるってどんな感じかな?折り紙?花?おもちゃ?いろいろ想像するのも楽しい魅力的な一句です。
句番号作品作者
6七夕のたんざくサッカーのこと書きましたでんじゃらすじーさん
七夕の短冊には、里芋の葉の露を集めて墨をすって書くと字が上手になるといいます。サッカーはどのチームを応援しているのでしょうか。暑い夏の炎天下のサッカーはよい汗ですね。七夕とサッカーが21世紀の君たちだと思えます。
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8メダカさん水そうそうじ終わったよ5たろう
会話のような軽やかさがすっきりとまとめています。「金魚さん」としたらどうだったかな。ほかにもいろいろあるかもしれないね。
句番号作品作者
10体育ははんぷく横とび夏の雲アンドロメダ
準備体操しているのか、あるいは体育の時間に、反復横とびの回数をかぞえているのか、どちらでしょうか。懸命に横とびを終えて目を上げるとそこには夏の雲。ぐんぐん広がる白い夏雲と反復横とび運動のたくましさが見えます。
句番号作品作者
19虫めがねで紙燃やしてる梅雨晴れ間王将と玉将
動作がいきいきとしていてその時の様子が目に浮かびます。「虫めがね」という具象性のあるものをもってきたことがお手柄。お姉さんの銀。
句番号作品作者
20キジ鳴いてまちがいだらけの書き取り会たけひろ
キジは日本固有の鳥で国鳥になっていますね。キジと書き取り何の関係もないようだけどなんとなくひびきあってセンスのいい句です。お姉さんの銅。
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23パスワード忘れたパソコンきじ鳴いてるリボーンツナ
キジの鳴き声ってあまり聞く機会はありませんが、きっと甲高い声だと思います。いらいらした気持ちが雉の声でよく表現できています。
句番号作品作者
30キジ鳴いた 針に糸が通らない青いちご
針に糸を通すときの真剣な眼差しとキジが鳴く雌を呼ぶ声。とがった感じですね。声も、気持ちも、針も。