講評
(小中学生の部)
句番号作品作者
5セミ鳴いて 身長のこと気にしてるメジャー山口
蝉のあのけたたましい鳴き声、そのパワフルさに、自分自身もパワフルに成長していっているかどうか、ふと気になる作者。その心情の流れ、よく理解できます。
句番号作品作者
9リュックが重くて礼ができない 出発式松尾芭蕉
修学旅行、夏期合宿などの出発式でしょうか。あれもこれも、いろんなものをつめこみすぎて重たくなってしまったリュック。「礼ができない」に思わず笑みがこぼれてしまう、ユーモラスな一句です。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
11新学期 体重計にそっと乗るチャーミーキティ
この句も、自分の成長への関心、期待が描かれています。「新学期の始まり」というような一年の節目には、その関心、なおさらのことかもしれません。「そっと乗る」に作者のどきどきする気持ちが出ています。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
17落とされてみな笑ってる いかだ乗り林有理沙
みんなでいかだ遊びの一日です。不安定ないかだの動きに、バランスを失った人たちが次々と川に落ちてしまいます。でもその爽快なこと! いかだ遊びの楽しさをうまく表現した一句です。お兄さんも乗ってみたくなりました。お兄さんの「銀」。
句番号作品作者
20秋の雨 アコーディオンの肩が痛いドナルドスヌーピー&スティッチ
秋の少し冷たくなってきた雨。その感じとアコーディオンの重さとが、面白い取り合わせになっています。「アコーディオンが重い」ではなく「アコーディオンの肩が痛い」とした細やかさが、いい味わいを出していると思います。お兄さんの「銅」。