講評
(小中学生の部)
句番号作品作者
2スキーウエアは新調 チャックが動かない山下里奈
待ちに待ったスキーシーズンの到来。新しいスキーウエアも用意しました。さあ思いっきり滑るぞ!と喜び勇んでスキーウエアを着ようとしましたが、なかなかチャックが動きません。「あれ、どうしたんだろう・・」。「チャックが動かない」に、スキーウエアの新しさと、作者のあせる気持ちとがうまく出ています。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
4雪の夜 心のノートに書くことない安田有佑実
雪夜ならではの、すべてを包みこむような静けさ。作者の心の中もしーんと静まり返っています。ゆるやかな、おだやかな時間。「心のノートに書くことない」というフレーズが見事に決まりました。お兄さんの「銀」。
句番号作品作者
8雪の夜時間割が分からない川岸恵太
これも雪の夜の俳句。雪夜の静けさの中で、時間の感覚がしだいにうつろになっていく様が上手に描かれています。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
10まるごと食べる小魚の骨雪降てる川岸恵太
まるごと食べる小魚。小魚の骨をかみくだく感触が口の中に広がります。そのちょっと変な感触と、雪の景色との取り合わせ。面白い着眼です。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
18スキーの基本はVの字すべり 腹が痛い森本壮胤
スキーを始めてから、まだ間もない作者でしょうか。Vの字すべりで、おそるおそる、ゆっくりと斜面を進んでいきます。こわさと緊張でお腹の調子が・・。作者の少しこわばった表情が見えてくるようです。お兄さんの「銅」。