講評
(小中学生の部)
秋らしい秋があまりなくて、あっと言う間に冬になってしまった感じのこの頃ですね。太陽の光が暖かいのに、風が冷たいので、朝晩、特に朝は起きにくくなったお姉さんです。布団が恋しい季節がやってきました。
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5ベーコンをいためる 油がバチバチ言う澤田優也
まるで料理されるベーコンそのものが怒っているようですね。それとも、手つきの悪さに、フライパンが怒っているのでしょうか。「言う」の擬人法が良いですね。
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11逆上がり 紅葉の葉っぱ色づいてラン
校庭うでの出来事でしょう。体育の時間かな、それともお昼休みかな?逆上がりをしたら、紅葉に気づいた作者。くるっと天地が回って、紅葉もひらりと落ちてきたのでは・・・。
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13まど登るカエル シャーペン折れちゃったどんべい
よほどカエルの存在が気になったのでしょうね。窓を登ってくるカエルに「頑張れ!」と声をかけたのかもしれません、もちろん心の中で。力が入り過ぎて、ついシャーペンの芯もポキリ。情景が分かります。
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15俳画描く 手にいっぱい絵の具つけ長谷川舞
一生懸命に描いていたのでしょうね。きっと、たくさんの色を使っていたのでしょう。絵の方に気を取られていて、自分の手が汚れていたことに後から気づいて、あ〜あ、と思った瞬間でしょうか。
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17セミの声 清潔検査まだですか山口瞳
蝉の声が聞こえている中、清潔検査のために手を洗ったのだから、早く検査をして欲しいと思った作者の心境でしょうね。
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19秋の風 チョークをきちんと並べてる澤田優也
秋風の爽やかな中、黒板の前にきちんと並べられたチョークの色まで見えてきて、きれいな一句だと思いました。