講評
(小中学生の部)
句番号作品作者
6栗食べる ゲームの電池が切れましたラン
最近お気に入りのゲーム。夢中でやっていると、突然画面が真っ白になりました。残念、電池切れのようです。もう少しでクリアできるところだったのに! がっかりした気持ちでもくもくと栗を食べている作者。情景がよく伝わってきて、楽しい一句です。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
11逆上がり 紅葉の葉っぱ色づいてラン
鮮やかな紅葉の中で思いっきり逆上がりする作者。爽快感がよく出ています。ただ「紅葉」と「葉っぱ」と「色づいて」の三つの言葉に、ちょっとダブり感があるので、後半部分「あたり一面紅葉です」とかにしたいところです。ぜひご一考を。
句番号作品作者
13まど登るカエル シャーペン折れちゃったどんべい
可愛いカエルが一生けんめいガラス窓を登ってゆきます。つい勉強の手を止めて見守る作者。「がんばれ!」作者も思わず力が入ってしまい、手に持ったシャープペンの芯を折ってしまいました。場の空気と作者の心情がうまく表現されています。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
18秋のちょう 貧血検査こわすぎる山口瞳
採血の時間、注射針の鋭さにたじたじの作者。こわがっている自分は、まるで「秋のちょう」のか弱さです。痛いのはほんの一瞬だけ。さあ勇気を出して。
句番号作品作者
19秋の風 チョークをきちんと並べてる澤田優也
授業前の一コマでしょうか。「チョークをきちんと並べてる」というフレーズに、秋風の爽やかさと若干の冷たさが見てとれます。感覚の効いた一句です。