講評
(小中学生の部)
台風ばかりの秋で、あっという間に寒くなってきてしまいましたね。皆さん、今年も冬はインフルエンザが流行しそうですので、気を付けて下さい。
句番号作品作者
1虫の声なみぬいの糸また切れたラン
家庭科の時間なのでしょう。なみぬいの練習をしていたのが、虫の声に聞き入っていてつい手がすべってしまったのでしょう。虫の声と裁縫の取り合わせが良いですね。
句番号作品作者
3枝にかかった風船秋の雲流れ澤田優也
木の枝に引っかかっている風船の揺れている状態が、背景の雲の流れと重なって綺麗な一句になりましたね。
句番号作品作者
8台風だ あなたの好きな人はだれ安田有佑実
「台風だ」と置いて、次に唐突に「あなたの好きな人はだれ」なんて、ちょっとしゃれていますね。小さな恋のつぶやきでしょうか。それとも、「台風だ」と言ってついでに告白をしてしまったのでしょうか。
句番号作品作者
7友達とかっけこねこは屋根の上山口瞳
友達とのかけっこと猫のいる風景。ちょっとレトロな感じをお姉さんは持ちました。好感のある一句です。
句番号作品作者
10秋祭り朝の店には誰もいない安田有佑実
きっと夜には賑わうであろう屋台も、朝はしいんと静か。夜の賑わいを期待しつつ、待ち遠しい気分がわかりますね。
句番号作品作者
21パンダみたいにむしゃむしゃ二学期始まって川岸恵太
何が「パンダみたいにむしゃむしゃ」なのでしょうか? でも、なんだかとってもユーモラスな一句ですね。二学期も楽しそうです。
句番号作品作者
24針の穴にらむ右目がいたくなる長谷川舞
これもきっと家庭科の時間の一句でしょうね。一生懸命に慣れない針と糸を使っている様子が伝わってきました。
句番号作品作者
25キャベツしゃきしゃき雨のバーベキュー安田有佑実
「キャベツしゃきしゃき」という、この音が面白く響いていますね。雨になってしまったバーベキューも、この音の響きで元気になりそうな気分です。