講評
(小中学生の部)
こんにちは、お兄さんです。ようやく本格的に涼しくなってきました。夜などもう寒いくらいです。それにしても今年は台風がひんぱんに来ますね。物を飛ばされたり、雨漏りがしたりと、被害にあっている人も多いかと思います。十分に気をつけてください。台風の俳句もたくさん作られています。放課後の暗さ台風来つつあり 森田峠
句番号作品作者
3はい品回収 トラックの荷台はすずしいね安田有佑実
今日は廃品回収のお手伝いの日です。重いものや大きいものを張り切って運び、荷台に積んだあと、自分も一緒に荷台に乗り込みます。走るトラックの荷台の上、風の何とも涼しいこと。疲れがみるみる取れていくようです。爽やかな一句。
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6くばり物地図広げたら暑くなる長谷川舞
これから町内のみなさんに配り物をしなくてはなりません。町内の地図を広げてみたら、「えー、こんなにいっぱい回るの!?」とびっくり。まさに暑さが増してくる思いです。心情をうまく面白く表現しました。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
11せみの声お墓に消しゴム入れましたどんべい
「お墓に消しゴムを入れる」という行動が風変わりですが、何か特別な複雑な感情を表わしているように思えてきます。お墓の中の人は作者にとって、きっととても思い出深い人だったのでしょう。そんな景色に蝉の声も悲しく響いてくるようです。
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12川にもどりたいバケツのかにがあわをふく林莉那
「あわをふく」かにの精一杯の主張、お願いが伝わってきます。あわは涙の代わりなのかもしれません。作者はかにを川に戻してあげたのでしょうか。
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14ツクツクボウシ ラジオ体操最後の日安田有佑実
朝のラジオ体操期間もいよいよ今日でおしまい。ねむい目をこすりながら毎日がんばった作者に、つくつくぼうしもにぎやかに鳴きながら、ほめてくれているようです。しかしラジオ体操、せっかくの夏休みなのに早起きしなければならないというのも・・。お兄さんも子供のころ、ツラかった思い出があります。
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24朝顔はまだ咲きませんカラスの子山下里奈
朝顔の種をまきました。いろいろとお世話をしながら、咲くのを待っている作者。朝起きたら一番に庭におりて見てみるのですが、残念、今朝もまだ咲いていません。がっかりの作者をなぐさめるように、庭にカラスの子がやってきました。思わず顔のほころぶ作者。楽しい一句です。お兄さんの「銅」。
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25素振り百回 セミがちょっと鳴きやんだ澤田優也
野球のバットか、それともテニスのラケットでしょうか。一生懸命に素振りを続ける作者。そのひたむきさが「セミがちょっと鳴きやんだ」からはっきり見えてきます。わかりやすくて気持ちのよい作品です。お兄さんの「銅」。