講評
(高校生の部)
講評が遅れがちでごめんなさい。みんなの句を見ながら本当は俳句って青春を表現するのに適した媒体だといつも思うのですよ。教壇で俳句づくりを指導していた経験からも確信のようなものを感じています。それだけにもっともっとたくさんの高校生が体験してほしいと願っています。友達にも参加を呼びかけて下さいね。
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10ライラック見たさに胎児腹を蹴る六雪花 
そうなんですか。もう花が大好きな子なんですね。リラの花が好きなきっとかわいい女のこ・・。とても面白い発想の句だと思いますよ。実際の時には「ライラック見たさになんて」思えないでしょうがね
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11初夏の風頬をかすれば夏の香(こう)百川蘭
「初夏の風」「夏の香」季語の重なりが気になります。 十七音しかないのですから焦点をしぼって作句してみましょう。
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1手をつなぐこと無く夏の川静か キキ
青春の寂しさを感じますね。夏の静かな川音が心にしみこんで・・別れの予感を抱くふたりなのでしょうか。
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2凝らす目に映る全ては真実か黒い猫
気持ちはわかるけど・・・やはり俳句は季節と季語が命だと思います。心模様を表現するときもそのままでは概念だけで、読むものに響いてきません。この句も景がはっきりすれば共感できる句になると思いますよ。
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3花火祭(さい)あなたの瞳に華が咲く百川蘭
「花火祭」という季語はちょっと無理ですね。「大花火」ぐらいでいいと思いますよ。華が咲いて「恋の花」も咲いたのでしょね。うさぎ先生もあのひとと一緒に長岡の花火を見に行こうかな。
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4鉛筆の音ゆるやかに夏初め キキ
とても好きな句ですね。高校生の素直な心情がそのまま感じられます。「夏初め」の季語がとても効果的です。
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5原爆忌ミサンガの色薄くなり六雪花 
腕のミサンガはいつまでも鮮明な平和の象徴であってほしい。二度とくりかえしませんといった約束を何度も破っている人類・・。若い君たちこそ「反戦」を歌い続けてほしい!
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6本当は一番仲良しラムネ飲む キキ
いつもケンカしているけれど、会えない日はとても寂しくてメールしてしまう。浴衣に着替えて祭に行こうね。幼馴染のこころがよく詠めてます。
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7丼で熱気かっこむ土用かな六雪花 
思わず笑ってしまうほど豪快な句ですね。土用だから「うな丼」ですよね。「熱気かっこむ」に若さを感じます。これ終わったら「うな丼」食べに行こう。