講評
(高校生の部)
こんにちは!今月から二代目のうさぎ先生になります。よろしくね。俳句は決して難しいものではないですよね。高校時代の日々を自由に楽しく表現してみましょう。材料はいっぱいありますよね。俳句ですから、季語やリズムは大切にしましょう。どんどん投句してください。
句番号作品作者
1飛び交わす紙ヒコーキと名残り雪六雪花 
「紙ヒコーキと名残り雪」というイメージはいいね。景が浮かんでくるよ。ただ「飛び交わす」はどうかな。平凡な説明になってしまうんだよね。考えてみよう。
句番号作品作者
2山笑う所詮我らは青二才六雪花 
うーん面白いね。あのころそうやって開き直っていたもんな。俳句の中にどんどん青春の本音が出てくるといいとね。「山笑う」の季語が結構効果的だね。君たちの時代にしかできない句をこれからも作っていこう!
句番号作品作者
3月に聞く「いつか私にも恋人出来る?」百川蘭
きっと出来るよ。今は月に呼びかけるような感性ゆたかな若者が減っちゃたから・・このようなロマンをもった心をお月様もきっと応援してくれるだろうな。
句番号作品作者
4税込みになってもまだ降る名残り雪六雪花 
まあよく言ってくれましたね。気持ちはわかるけどちょっと無理があるかな。季語は別のほうがいいと思うけど・・・。
句番号作品作者
5雪のやま よっと腰上げまた来年六雪花 
上中の擬人表現はいいなあ。よっと腰上げという描写は特に面白いよ。ただ「また来年」は駄目だよ。せっかくの句を殺してしまうよ。景を見つめればもっと違う下の句が見つかると思うよ。
句番号作品作者
6ウイニングボール手渡す芽立ちかな キキ
なかなかいいよ。若さの良さがほとばしる句だと思うね。「青春句」として大切にしたい感性だよ!
句番号作品作者
7春愁のひとり天体観測す キキ
6の句にくらべるとちょっと技巧が先走っているかな。特に「春愁」の季語はなんとなく古すぎるような気がする。季語の斡旋は難しいけどね。
句番号作品作者
8ポジティブな少年春を追いかけぬ キキ
少年の一面を実感としてとらえているね。ただそれはそれでいいのだけれど俳句としてとらえた場合そこからもうひとつつきぬけた描写がほしいかな。
句番号作品作者
9軒先の水舞い踊る春一番六雪花 
一瞬をよくとらえた写生句としては完成しているね。ただ「舞い踊る」はちょっとね。別の比ゆ表現がほしかったな。
句番号作品作者
10青春という名の渦に巻き込まれ百川蘭
そうなんだよね。青春は常に巻き込まれるの連続だよね。・・ただ俳句としては季語をやはりいれてほしいな。共感はえるけど句としてみた場合やはり問題は残るね。