講評
(高校生の部)
新年おめでとうございます。今年は受験の方もいらっしゃるのでしょうか。風邪には気を付けてください。
今年もよろしくお願いします。
句番号作品作者
1屈伸体操沢蟹の明るさに源のび太
沢蟹と屈指体操の組み合わせが面白く出来ています。明るさとまで言ったのがいいと思いました。
句番号作品作者
2雪景色涙落ちても変わらない六雪花 
出来てはいますが少し甘いのでしょうか。この甘さが好きな方もいるでしょうね。
句番号作品作者
3時雨またはなやぐ平家物語源のび太
出来ているのですが「時雨」の情感に寄りかかっています。「時雨」は手垢の付いた季語ですので使い方は難しいですね。古典的材料には同質の季語では付いてしまいますので工夫すると、思いかげない効果がありそうです。
句番号作品作者
4霜降りて落ち葉までもが砂糖菓子六雪花 
霜で光っている落葉の見立てですね。砂糖菓子でまあまあ決まっています。
句番号作品作者
5風邪心地リフティングまだつづけては源のび太
寒気を堪えてリフティングしている情景ですね。自分に引き寄せた書き方はいいのですが上五にまだ工夫がありそうです。もう一歩でいい句になりそうですね
句番号作品作者
6柳葉の霜にやられて剣舞六雪花 
剣舞とはネットで検索したら「詩吟に合わせて剣で舞うこと」とありました。そうしますと、霜で散る柳の葉が「剣舞」のようだと見立てでしょうか。まだこの句は課程と思います。
句番号作品作者
7靴底が秋をざくざく食べて冬六雪花 
駈けているのか大地を踏みしめているのか解りませんが、スポーツをしている姿がみえて肉体の動きが感じられ「ざくざく」というオノマトペが効果的です。
句番号作品作者
8柚子風呂やアルキメデスに感謝して源のび太
柚子風呂とアルキメデスは付いているのでは。中七下五の目の付けどころがいいので風呂を外すと面白い感覚の句になりそうです。
句番号作品作者
9風すさぶ 天より高き跳び箱か六雪花 
「天より高き飛び箱」を生かすなら「風すさぶ」では景の展開が少ないような気がします。もっと飛躍するとイメージが広がると思います。
句番号作品作者
10ドラえもんとのび太紅白おでん種源のび太
推測ですがドラえもんとのび太が紅白歌合戦を見ている傍におでんが有るという景なのでしょうか。書かれたとおりに読むと紅白が何を差しているか不明ですね。材料の面白さはありますが。