講評
(小中学生の部)
謹賀新年。お兄さんです。いいお正月でしたか?今年も俳句生活、頑張っていきましょう。楽しい一年、実り多き一年でありますように・・。風邪が流行っているようです。外から帰ったら、うがいを忘れないように、よろしく。
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1リユック置く 小さいクリを拾ったよ大石知美
ピクニックでの情景でしょうか。リュックを置いて一休みの作者。ふと地面の上を見ると小さな栗が落ちています。思わずその栗を拾ってしまうのも、きっと心が華やいでいるからなのでしょう。
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3泣き虫です ガラスにかいた女の子荻野泰葉
暖房の熱気でくもったガラス窓に、指で女の子を描きました。目のあたりから流れたしずくが、まるで涙のように見えます。詩情豊かな一句です。
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7老人宅訪問 ベゴニアの白渡す扇朱里
お年寄りの方のお宅に遊びに行きました。お土産はみごとに咲いたベゴニアの花です。「花を渡す」とはせずに「白渡す」と表現したことで、より一層ベゴニアの美しさが際立ちました。お年寄りの方もさぞかし喜ばれたことでしょう。お兄さんの「銅」。
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17遠足のバスです リンゴがにおってる杉本智
遠足のバスの中に甘いかぐわしい匂いが漂っています。誰が持ってきた林檎でしょうか。林檎の匂いが遠足の楽しさをさらに高めてくれているようです。
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22豪族の気分で秋の古墳に立つ森本恒
秋の古墳を散策している、その感じを「豪族の気分で」と何とも大胆に表現しました。はるか昔のわが国に思いを馳せる作者。楽しい一句です。
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24古里や 氷柱の生きし 屋根の縁山形十字
「生きし」が氷柱の美しさ鮮やかさをみごとに表わしています。ただこの句、一字空けはあまり効果がないように思います。間をつめて、「古里や氷柱の生きし屋根の縁」でいいのではないでしょうか。
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25新米の最後のおこげはぼくが食う寺本侑生
新米をお腹一杯食べたあと、さらに最後のおこげまで一人占めしようとする食いしん坊の作者。確かにおこげは香ばしくて美味しいですよね。その気持ちわかります。
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27つりかわが揺れる 友の帽子に冬のハエ寺本侑生
しっかりとした写生の眼です。つりかわの揺れと、友だちの帽子にとまるハエ・・なにげない日常の風景でも、こうして俳句として描くことによって、面白いニュアンスが生まれてくるのです。
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31卓球でお別れ 国際交流会渡辺雄太
いろいろな国の人たちと交流する嬉しい会も、いよいよ終わりの時間を迎えました。卓球でお別れするというのが、意表をついているようで、でも楽しく盛り上がる企画だと思います。みんなまた会う日まで・・。お兄さんの「銅」。