講評
(小中学生の部)
今回はまずみなさんに注意があります。
投句した人は必ず選句(いいと思った句、好きな句を選ぶこと)をしてください。 今回、お兄さんお姉さんの他に選句してくれたのは山形十字さんお一人だけでした。 選句をするということは、すなわち俳句をじっくりと読み込むということ。俳句の大切な勉強のひとつです。必ずお願いします。先生方、保護者の皆様方も、ぜひこの旨ご指導よろしくお願い申し上げます。
句番号作品作者
5川の生き物調査 あみがこわれたよ浜野総一郎
いったいその川にはどんな生き物がいたのだろう?と想像をかきたててくれます。作者のわんぱくぶり、おてんばぶりも伝わってきて楽しい句です。
句番号作品作者
13試合の相手が決まった こいのぼりが泳いでる山本克海
猛特訓猛練習の末、いよいよ試合の相手が決まった。負けてなるものかという気合い、少しだけ不安感。こいのぼりがそしらぬ顔で空を泳いでいます。その取り合わせの面白さ。お兄さんの「銅」。
句番号作品作者
14鼓笛練習 体育館が熱くなる山本克海
鼓笛練習の勇ましい音が体育館中にこだまする。長時間に渡る練習、くたくたになりながらもみんな頑張る。みんなの熱気が伝わって体育館ごと熱くなっていくという部分、すんなりと納得、共感できます。
句番号作品作者
29タマネギのみじん切りする参観日扇朱里
家庭科の授業でしょうか。お母さん(お父さん)に見守られながら、慎重にみじん切りしていくタマネギ。場の空気と作者の真剣な眼差しがよく伝わってきます。
句番号作品作者
31子供の日 大きくふくらむシャボン玉放生有矢
子供の日のうれしさ楽しさをストレートに表現している「大きくふくらむシャボン玉」。気持ちのいい一句です。
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36宿題にため息をつく 春の風山本克海
取り合わせがとてもうまい句だと思いました。やわらかい春風の吹く外へはやく遊びに行きたいのに、目の前には宿題の山・・。心の景色が上手に出ています。
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44タンポポの 種は とっても 寂しがり桜ヶ丘小学校
ふわふわと頼りなげに飛んでいくタンポポの種を見て、作者は「寂しがり」と想像したのでしょう。でも安心してください。タンポポの種はしっかりと大地に受け止められて、きっと来年はきれいな花を咲かせてくれるでしょう。
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51田植えです 初めの一歩が踏み出せない寺本侑生
田んぼのぬかるみの中へ入っていく緊張感とちょっぴりの怖さがよく描かれています。勇気を出して! お兄さんの「銅」。