講評
(小中学生の部)
 9月になりました。学校が始まります、どんな夏休みを過ごしましたか?本格的な秋はまだ少し先のようです。暑さが続くという予想のようですね。涼しい風を待ちながら、今月も俳句をたくさん詠んで投句してください。待っています。

句番号作品作者
1起きたみたい昨日の傷が心引く田中道智
 「起きたみたい」というのは、朝の寝起きの時に自分のことを「起きたみたい」というのでしょうか。寝覚めのまだぼんやりしているときに、「昨日の傷」だけがはっきり意識されてきた。この傷は、心の傷でしょう。「心引く」とあるだけで、何があったのかは想像もつかないけれど、このこと自体には共感できます。あるいは、傷自体がまるで目覚めるように「起き」て、開くような感じがして、そこに心が向いたのでしょうか。

句番号作品作者
8ぶさいくなマネキンみると打たれるぞ田中道智
 マネキンを見ていると本当に色々な表情のマネキンがあります。作者の見た「ぶさいくなマネキン」がどんなものなのかは言えませんが、今までに見たことのあるマネキンの中にも、見ているとちょっと怖くなるマネキンってあったような気がします。じっと見ているとマネキンが突然動いて何かするんじゃないかな?と思ったこともありました。マネキンの不気味さが感じられてちょっと夏らしい?ヒヤッとする句です。