講評
(小中学生の部)
 9月になりました。猛暑が過ぎたと思ったら、残暑と台風。日本中大変です。気持ちが何となく落ち着きません。でも、一日一日、やってきて、過ぎていきます。一日も早く秋らしい風が吹いてくるのを心待ちにしています。
 秋を楽しんで、俳句に詠んで、どうぞ投句してください。


句番号作品作者
3たいようがキラキラ光る夏の川遼太
 今年の夏は、例年通り暑かったです、猛暑日が各地で続きました。節電も心がけたので、暑さを感じることが多かったように思います。「たいよう」を恨めしく見上げたことも多かったことと思います。
 作者は、太陽を川の中のきらめきとしてみて俳句にしたんですね。川に反射する太陽は「ギラギラ」ではなく「キラキラ」と光っていて、川の中の太陽はいくらかでも涼しげに見えたのではないでしょうか? 暑いけれど気持ちのよい、夏らしい明るさを感じました。



その他の句にも一言・・・・
句番号作品作者
1花火の日空でたいこがなっている遼太
 花火の音を太鼓にたとえて詠んだ句ですね。花火の音を空で「太鼓が鳴っている」とすると、ちょっとわかり過ぎてしまいますね。誰もがそうだねと言ってくれますが、そこでもう一ひねり。それがむずかしいところなので、よく俳句は「ひねり出す」といいます。自分だけの発見が加わるといいのです。花火の音を、さて、何と言い表しましょうか?

句番号作品作者
2仕事するおまわりさんも花火見てる遼太
 仕事しながら花火を見ているとしたら・・・花火大会のことですね。「あ、おまわりさんも花火見てる・・・」という気づきがあったのでしょう。ただ、少し状況を説明しすぎているのではないかと思います。「花火見てる」を「花火大会」にしてみたらどうでしょう。リズム感がよくなって、まわりの風景も見えてきて、俳句らしくなります。
 俳句を作ったら、声に出してみるといいですよ。試してみてください。