各賞紹介

小檜山 繁子(こひやま・しげこ)

◇受賞者のプロフィール
・昭和6年5月16日旧樺太生まれ。東京都北区在住。
・昭和20年 樺太庁豊原高女在学中に終戦。
      22年に父の故郷の現、喜多方市に移転。
・昭和26年 1月、肺結核と診断され、即日絶対安静の療養生活に入る。
・昭和30年 東京療養所で療養中、機関誌『松濤』の選者加藤楸邨に師事し、
      「寒雷」に投句。
・昭和40年 中断を経て再び「寒雷」に依る。「寒雷」全国大会に初めて参加。
・昭和46年 第3回寒雷集賞受賞、翌47年同人(暖響会員)。
・昭和49年 第21回「現代俳句協会賞」受賞。
・昭和57年 第14回「清山賞(寒雷同人の賞)」受賞。
・平成59年 「槌の会」(現在、槌俳句会)発足。現在、同人誌「槌」代表。
・現在、「槌」代表、「寒雷」暖響会員、現代俳句協会会員(現代俳句協会賞選考委員)、よみうり文芸地方版俳句選者。

◇「第11回現代俳句大賞」受賞に関する自選 十句抄

  針・刃物・鏡・ひかがみ熱沙越ゆ    『流沙』S44.4刊

  たそがれの無縫の海を雁渡し      『〃』

  中空は蝶そぎ落とす最上川       『蝶まんだら』S59.1刊

  霜夜にて胡桃楸邨栗波郷        『〃』

  杉花粉核の世に嚔充満す        『紙衣』S61.11刊

  ああと言ふもあつと思ふも秋の風    『乱流』H9.7刊

  一度くらゐは歩きたからう冬木立    『流速』H11.2刊

  桃の花川はひかりを流しをり      『流水』H17.5刊

  楸邨忌立往生のざんざ降り       『〃』

  引出しの中にも渚桜貝         「寒雷」H22・6刊


現代俳句データベース収録の小檜山繁子氏の句はこちら


◇句 集
『流砂』『蝶まんだら』『紙衣(かみこ)』『小檜山繁子句集』『乱流』『流速』『流水』の七冊。

◇受賞理由
若くして加藤楸邨に師事して以来今日まで一貫して潔癖な気骨で句作をつづけ、その作品は柔軟でゆたかな詩情と格調に富み、自己の姿勢を崩すことなく、現代俳句の上にしずかな軌跡を残した。