現代俳句コラム

現代俳句コラム

節穴をふさぎし指の一大事久保純夫
 障子の節穴、壁の節穴。覗いてみた。みえた。そののぞき穴をみると丸い。ぎざぎざでまるい。そっと指でさわってみる。ざらざらと指にさわる。それから、その指で穴をふさいでみた。穴に指をそっと入れてみた。考えるほどのことではない。何気ないこんな仕草―その何気ないということ、をふと思う。なんでもない、自分自身なんの自覚もない、例えば一本の指のこと等ふと思う。意識集中して―一大事と思ったりする。大げさ。苦笑。
 
評者: 阿部完市
平成14年12月2日