現代俳句コラム

現代俳句コラム

詠者評者公開日
アーケード育ちで町の燕の子 齊藤美規 森野 稔 平成29年8月16日
わが厨大銀河から水もらう 白井重之 森野 稔 平成29年8月1日
父の死や布團の下にはした銭 細谷源二 森野 稔 平成29年7月15日
爆音や乾きて剛(つよ)き麦の禾(のぎ) 中島斌雄 秋尾 敏 平成29年6月23日
流木の焚火のなかに国生まる 大畑 等 秋尾 敏 平成29年6月1日
人が通る野分がとおる山頭火 松本勇二 森須 蘭 平成29年5月19日
夏みかん酸つぱしいまさら純潔など 鈴木しづ子 森須 蘭 平成29年5月8日
ゆきかうロボットもまた旅人なり 川名つぎお 森須 蘭 平成29年4月17日
三日月に浅瀬はくだらないところ  佐藤文香 竹岡一郎 平成29年4月1日
知らない町の吹雪のなかは知っている 佐藤文香 竹岡一郎 平成29年3月16日
国破れて三階で見る大花火 佐藤文香 竹岡一郎 平成29年3月1日
凍裂の谺なりけり夜の躰 田中亜美 中内亮玄 平成29年2月15日
十日戎食べぬ肉饅二つ買う 武田伸一 中内亮玄 平成29年2月1日
絹の言葉木綿の言葉賀状読む 宮崎斗士 中内亮玄 平成29年1月18日
寒卵ジャンバルジャンと泣いてから 栗原かつ代 松田ひろむ 平成29年1月1日
狐火があるから行ける外厠 栗田希代子 松田ひろむ 平成28年12月17日
三島忌のうどんはおかめがよろしかろ 鈴木砂紅 松田ひろむ 平成28年12月2日
下京や雪つむ上の夜の雨 野沢凡兆 守谷茂泰 平成28年11月16日
肉体は何の葉ならむ夏終はる 阿部青鞋 守谷茂泰 平成28年11月1日
葉月葉の日これは雨の日 阿部完市 守谷茂泰 平成28年10月16日
兵なりき死ありき星辰移り秋 文挾夫佐恵 佐怒賀正美 平成28年10月1日
艦といふ大きな棺(ひつぎ)沖縄忌 文挾夫佐恵 佐怒賀正美 平成28年9月16日
凌霄花(のうぜん)のほたほたほたりほたえ死 文挾夫佐恵 佐怒賀正美 平成28年9月1日
うつしみの/くらき底ひに/湧く/いづみ 武藤雅治 こしのゆみこ 平成28年8月18日
灯が入るみんな空似をして帰る きゅういち こしのゆみこ 平成28年8月3日
おほまかに父は描かれ九月果つ 嵯峨根鈴子 こしのゆみこ 平成28年7月16日
黄金週間畢(おは)る高嶺に一墜死 馬場駿吉 木村聡雄 平成28年7月1日
土を出て直ぐ松風へ蟻のぼる 秋元不死男 木村聡雄 平成28年6月16日
わが孤絶の 無燈の軍艦(ふね)は脱出せり 富澤赤黄男 木村聡雄 平成28年6月1日
春風や川浪高く道をひたし 內田百閒 花房八重子 平成28年5月16日
蟬たちのこなごなといふ終はり方 澤田和弥 対馬康子 平成28年5月1日
またの世は青磁双魚として逢はむ 恩田侑布子 対馬康子 平成28年4月16日
鯉裂いて取りだす遠い茜雲 中島斌雄 対馬康子 平成28年4月1日
閑さや岩にしみ入蟬の声 芭蕉 髙野公一 平成28年3月21日
五月雨の降のこしてや光堂 芭蕉 髙野公一 平成28年3月11日
一家に遊女もねたり萩と月 芭蕉 髙野公一 平成28年3月1日
葉櫻や箸をつかふは業に似て 秦夕美 福本弘明 平成28年2月21日
白日傘ゆけどもゆけども爆心地 前川弘明 福本弘明 平成28年2月11日
あおあおと銀河にもある津波痕 高岡 修 福本弘明 平成28年2月1日
原爆投下予定地に哭く赤ん坊 寺井谷子 渡辺誠一郎 平成28年1月21日
トルソー涼し抱き合う腕持たざれば 神野紗希 渡辺誠一郎 平成28年1月11日
くちびるを花びらとする溺死かな 曽根 毅 渡辺誠一郎 平成28年1月1日
恋ってさ雷みたいにやってくる 上田眞奈美 網野月を 平成27年12月21日
かな女忌や石の平らに水を盛り 山本紫黄 網野月を 平成27年12月11日
生涯の影ある秋の天地かな 長谷川かな女 網野月を 平成27年12月1日
地の涯か秋潮聴くにみな口あけ 古田冬草 十河宣洋 平成27年11月21日
車組むや一滴の油地にひらく 長谷部虎杖子 十河宣洋 平成27年11月11日
とびからすかもめもきこゆ風ゆきげ 金尾梅の門 十河宣洋 平成27年11月1日
気絶して千年氷る鯨かな 冨田拓也 神野紗希 平成27年10月21日
切株はじいんじいんと ひびくなり 富澤赤黄男 神野紗希 平成27年10月11日
しづかなる水は沈みて夏の暮 正木ゆう子 神野紗希 平成27年10月1日
切通し抜け紺碧の揚羽となる 橋本輝久 伊藤政美 平成27年9月21日
鳴き終えて蟬がきれいになっておる 森下草城子 伊藤政美 平成27年9月11日
泉への道後れゆく安けさよ 石田波郷 伊藤政美 平成27年9月1日
友よ我は片腕すでに鬼となりぬ 高柳重信 白石司子 平成27年8月21日
黄昏の象きて冬の壁となる 富澤赤黄男 白石司子 平成27年8月11日
犬がその影より足を出してはゆく 篠原 梵 白石司子 平成27年8月1日
わが影とわれと月下に睦み合ふ 林  翔 中村正幸 平成27年7月21日
鶏頭を三尺離れもの思ふ 細見綾子 中村正幸 平成27年7月11日
砂熱し沈黙世界影あるき 加藤楸邨 中村正幸 平成27年7月1日
ひまわりに痛みを注ぐ夏の姉 大本義幸 林  桂 平成27年6月21日
少年よ國家より一人の友をこそ 坂戸淳夫 林  桂 平成27年6月11日
北風の少年マントになつてしまふ 高 篤三 林  桂 平成27年6月1日
いつしよけんめいへこむ薬缶や農具市 蜂須賀薫 小林貴子 平成27年5月21日
黄蝶ノ危機ノキ・ダム創ル鉄帽ノ黄 八木三日女 小林貴子 平成27年5月11日
あばら組む幽かなひびき 羊歯地帯 三橋鷹女 小林貴子 平成27年5月1日
折笠美秋 高原耕治 平成27年4月21日
大岡頌司 高原耕治 平成27年4月11日
高柳重信 高原耕治 平成27年4月1日
去年今年貫く棒の如きもの 高浜虚子 横須賀洋子 平成27年3月21日
すすき仰山ありすすき一本あり疲れる疲れる 稲葉 直 横須賀洋子 平成27年3月11日
立ち尿る老女の如く恋こがる 山崎愛子 横須賀洋子 平成27年3月1日
冬蜂の死に所なく歩きけり 村上鬼城 照井 翠 平成27年2月21日
貌が棲む芒の中の捨て鏡 中村苑子 照井 翠 平成27年2月11日
夢に見れば死もなつかしや冬木風 富田木歩 照井 翠 平成27年2月1日
鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ 渡邊白泉 山田征司 平成27年1月21日
うしろすがたのしぐれてゆくか 種田山頭火 山田征司 平成27年1月11日
鞦韆をゆらして老を鞣しけり 八田木枯 山田征司 平成27年1月1日
馬がいく、馬についていく野へ野へと 田中波月 田中 陽 平成26年12月21日
おれが死んでも桜がこんなに咲くんだな 漆畑利男 田中 陽 平成26年12月11日
不眠症に落葉が魚になっている 西川徹郎 田中 陽 平成26年12月1日
梟となり天の川渡りけり 加藤楸邨 江中真弓 平成26年11月21日
しづかなる力満ちゆき螇蚸とぶ  加藤楸邨 江中真弓 平成26年11月11日
隠岐やいま木の芽をかこむ怒濤かな  加藤楸邨 江中真弓 平成26年11月1日
空へゆく階段のなし稲の花 田中裕明 近藤栄治 平成26年10月21日
鉄を食ふ鉄バクテリア鉄の中 三橋敏雄 近藤栄治 平成26年10月11日
夢の世に葱を作りて寂しさよ 永田耕衣 近藤栄治 平成26年10月1日
毬つけば男しづかに倒れけり 吉村毬子 武田伸一 平成26年9月21日
鬼灯市や子規に恋の句あればなあ 松田ひろむ 武田伸一 平成26年9月11日
晩年や思うところに猫柳 手代木啞々子 武田伸一 平成26年9月1日
毛皮はぐ日中櫻滿開に 佐藤鬼房 佃 悦夫 平成26年8月21日
家々や菜の花いろの燈をともし 木下夕爾 佃 悦夫 平成26年8月11日
天の原白い傘さして三月 阿部完市 佃 悦夫 平成26年8月1日
子を殴ちしながき一瞬天の蟬 秋元不死男 松井国央 平成26年7月21日
青大将この日男と女かな 鳴戸奈菜 松井国央 平成26年7月11日
勇気こそ地の塩なれや梅真白 中村草田男 松井国央 平成26年7月1日
被災地とおなじ春寒いや違ふ 仲 寒蟬 堀本 吟 平成26年6月21日
旱雲手紙は女よりきたる 鈴木六林男 堀本 吟 平成26年6月11日
六月を奇麗な風の吹くことよ 正岡子規 堀本 吟 平成26年6月1日
陽炎より手が出て握り飯摑む 高野ムツオ 栗林 浩 平成26年5月21日
向ふから俳句が来るよ冬日和 村越化石 栗林 浩 平成26年5月11日
てふてふや産んだ覚えはあるけれど 柿本多映 栗林 浩 平成26年5月1日
輪真珠の夜もうつくし草城忌 赤尾兜子 花谷 清 平成26年4月21日
トンネルは神の抜け殻出れば朱夏 和田悟朗 花谷 清 平成26年4月11日
直感は光より疾し蝶の紋 和田悟朗 花谷 清 平成26年4月1日
這入つてこい六波羅蜜寺鯨の頭(づ) 男波弘志 谷口慎也 平成26年3月21日
広辞苑ひらきて薔薇をみるでもなく 柿本多映 谷口慎也 平成26年3月11日
国生みのごと御不浄の初明り 高橋修宏 谷口慎也 平成26年3月1日
雪降ると兎の風船だけが赤 加藤楸邨 神田ひろみ 平成26年2月21日
月きらめく歩きつ送る二十歳路(ぢ)よ 茂木楚秋 神田ひろみ 平成26年2月11日
一句一句に友ガラス戸に雪付く日 古澤太穂 神田ひろみ 平成26年2月1日
雪には舞ふ遊びわれには睡る遊び 斎藤 玄 深谷雄大 平成26年1月21日
雁渡る日の流木を火となせる 松橋英三 深谷雄大 平成26年1月11日
一生の噓とまことと雪ふる木 寺田京子 深谷雄大 平成26年1月1日
蟬の羽開かず柩車行方知れぬ 小泉八重子 吉田成子 平成25年12月21日
兎の仔みんな黒くて夕涼み 飯島晴子 吉田成子 平成25年12月11日
地震あとの春待つ顔を上げにけり 桂 信子 吉田成子 平成25年12月1日
流れ行く大根の葉の早さかな 高濱虚子 國定義明 平成25年11月21日
夜が淋しくて誰かが笑いはじめた 住宅顕信 國定義明 平成25年11月11日
水枕ガバリと寒い海がある 西東三鬼 國定義明 平成25年11月1日
鉄骨を空へ足すかなしみも汚れ 林田紀音夫 恩田侑布子 平成25年10月21日
いつもかすかな鳥のかたちをして氷る 対馬康子 恩田侑布子 平成25年10月11日
百年は死者にみじかし柿の花 藺草慶子 恩田侑布子 平成25年10月1日
むらさきに犀は烟りて大暑なり 中村和弘 柳生正名 平成25年9月21日
風吹いて蝶々迅く飛びにけり 高野素十 柳生正名 平成25年9月11日
ぶつかる黒を押し分け押し来るあらゆる黒 堀 葦男 柳生正名 平成25年9月1日
針葉のひかり鋭くソーダ水 藤木清子 田中亜美 平成25年8月21日
天が下雨垂れ石の涼しけれ 村越化石 田中亜美 平成25年8月11日
気球とねむらず北ドイツ人フォークト教授 阿部完市 田中亜美 平成25年8月1日
ばくだんもはなびもつくるにんげんは 前田霧人 松下カロ 平成25年7月21日
泣きながら青き夕を濯ぎけり 高澤晶子 松下カロ 平成25年7月11日
われ遂に富士に登らず老いにけり 川端康成 松下カロ 平成25年7月1日
白鳥の正面という妙な位置 宇多喜代子 大畑 等 平成25年6月21日
いちじゆくやプラットホームも夢の端    金子 晋 大畑 等 平成25年6月11日
薄なびく機罐車が曳く四十輌 加藤楸邨 鈴木八駛郎 平成25年6月1日
なんという運命ぞ山も木も野分 細谷源二 鈴木八駛郎 平成25年5月21日
十勝野に我立つと四顧の霞かな 河東碧梧桐 鈴木八駛郎 平成25年5月11日
船医上陸ジャカランタ青い花 金子皆子 山中葛子 平成25年5月1日
霧笛の夜こころの馬を放してしまう 金子皆子 山中葛子 平成25年4月21日
「あれが海です」聖夜砂嵐砂嵐 金子皆子 山中葛子 平成25年4月11日
秋思より臼杵移りつつありぬ 荒地繪理 辻脇系一 平成25年4月1日
馬腹蹴る眼球は野に満ちあふれ 山田緑光 辻脇系一 平成25年3月21日
馬の尻馬の尻ここは雪の国 細谷源二 辻脇系一 平成25年3月11日
バスを待ち大路の春をうたがはず 石田波郷 山口木浦木 平成25年3月1日
春風や闘志抱きて丘に佇つ 高浜虚子 山口木浦木 平成25年2月20日
春山の腰のあたりを越えゆけり 橋 閒石 山口木浦木 平成25年2月10日
けふぞはや見ぬ世の旅の更衣 大淀三千風 瀧 春樹 平成25年1月31日
金風の心(しん)の柱や御本山 大淀三千風 瀧 春樹 平成25年1月21日
柳髪も世を秋風の手剃りかな 大淀三千風 瀧 春樹 平成25年1月11日
便所より青空見えて啄木忌 寺山修司 松岡耕作 平成25年1月1日
しんらんがいてなめくじと私がいる 大山安太郎 松岡耕作 平成24年12月21日
裂け目より柘榴真二つ汝(な)と分かたん 中島斌雄 松岡耕作 平成24年12月11日
上ゆくと下来る雲や秋の天 野沢凡兆 松本詩葉子 平成24年12月1日
人とその影加賀友禅を晒しをり 石原八束 松本詩葉子 平成24年11月21日
泥かぶるたびに角組み光る蘆 高野ムツオ 松本詩葉子 平成24年11月11日
なにもかもなくした手に四まいの爆死証明 松尾あつゆき 佐藤文子 平成24年11月1日
しわくちゃの離婚届よ冬芒 林 誠司 佐藤文子 平成24年10月23日
ゆふべ背に立てたる爪で蜜柑剥く 山﨑十生 佐藤文子 平成24年10月11日
酔ってさめて氷くだいて星をのむ 小西来山 川辺幸一 平成24年10月1日
昭和史を生き蓮根の昏い穴 佐伯昭市 川辺幸一 平成24年9月21日
みぞおちの辺りが孤独レモン買う 岩渕真智子 川辺幸一 平成24年9月11日
祈るべき天とおもえど天の病む 石牟礼道子 堀之内長一 平成24年8月31日
若きらの踏み出すさきの枯野かな 大道寺将司 堀之内長一 平成24年8月21日
鳥屋根を歩く音して明けにけり 宮沢賢治 堀之内長一 平成24年8月11日
凍鶴を廊下の奥に折り疊む 八田木枯 遠山陽子 平成24年8月1日
こみあげて母打擲す芒かな 八田木枯 遠山陽子 平成24年7月21日
寒梅や鏡老いたる人の家 八田木枯 遠山陽子 平成24年7月11日
黒船を閉じ込めいたる椿かな 中村和弘 渋川京子 平成24年7月1日
栗咲いていちばん遠き喉仏 塩野谷仁 渋川京子 平成24年6月21日
沛然と雨俎に鯉の丈 星野昌彦 渋川京子 平成24年6月11日
孑孒に会ひたるのみの帰宅かな 小原啄葉 高野ムツオ 平成24年6月1日
三月十日も十一日も鳥帰る 金子兜太 高野ムツオ 平成24年5月21日
こおどりして餅花くらき部屋通る 澁谷 道 高野ムツオ 平成24年5月11日
縊死にせよ絞殺にせよ水温む 石原吉郎 高岡 修 平成24年5月1日
雨季来りなむ斧一振りの再会 加藤郁乎 高岡 修 平成24年4月21日
どの古墳も草生え夕陽のように冷たい 前原東作 高岡 修 平成24年4月11日
楡よ、お前は高い感情のうしろを見せる 加藤郁乎 木村聡雄 平成24年4月1日
持論淋しく椎葉の闇へ入り行く 安井浩司 木村聡雄 平成24年3月21日
黄泉に来てまだ髪梳くは寂しけれ 中村苑子 木村聡雄 平成24年3月11日
わが桜正面に河原小学校 宇多喜代子 久行保徳 平成24年3月1日
薔薇匂ふはじめての夜のしらみつつ 日野草城 久行保徳 平成24年2月21日
一本落葉松 しみじみ 日傘さす妻で  伊丹三樹彦 久行保徳 平成24年2月11日
お遍路が一列に行く虹の中 風天 鶴岡しげを 平成24年1月31日
秋風の荷とねむりゐる渡り漁夫 高橋麻男 鶴岡しげを 平成24年1月21日
砂川の砂の流れの春浅し  大竹孤悠 鶴岡しげを 平成24年1月11日
元日の大地素足になりにけり 井上弘美 橋本 直 平成24年1月1日
ペンギンと共に師走を肱二つ ドゥーグル・J・リンズィー 橋本 直 平成23年12月21日
山吹や喉がふくれて啼く蛙 高濱虚子 橋本 直 平成23年12月11日
うつくしきあぎととあへり能登時雨 飴山 實 柏田浪雅 平成23年12月1日
ゆびさして寒星一つづつ生かす 上田五千石 柏田浪雅 平成23年11月21日
夕日影競漕赤の勝とかや 高濱虚子 柏田浪雅 平成23年11月11日
雪だるま泣きぬにわかの月あかり 寺田京子 船矢深雪 平成23年11月1日
大鷹の空や一期の礼をなす 宇多喜代子 船矢深雪 平成23年10月21日
絵硝子の裏に木の葉の降りつゞく 桂 信子 船矢深雪 平成23年10月11日
髭白きまで山を攀ぢ何を得し 福田蓼汀 亀田蒼石 平成23年10月1日
音楽を降らしめよ夥しき蝶に 藤田湘子 亀田蒼石 平成23年9月21日
虚子の忌の大浴場に泳ぐなり 辻 桃子 亀田蒼石 平成23年9月11日
四方霞み野姥は川とひらきあう 森田 廣 野田哲夫 平成23年9月1日
後ろ来る子が口答へ冬田道 山本小品 野田哲夫 平成23年8月21日
まだぬくいぬうよ漁火がきれい 宮崎雅子 野田哲夫 平成23年8月11日
萱さむし日本国立療養所 田原千暉 河野輝暉 平成23年8月1日
長寿の母うんこのようにわれを産みぬ 金子兜太 河野輝暉 平成23年7月21日
五月雨や死んでいくにも歯をなおす 貞永まこと 河野輝暉 平成23年7月11日
ぬくめ雑煮や生駒山や山や山や 稲葉 直 金子 徹 平成23年7月1日
女の靴が離れて脱いである さくら 田中 陽 金子 徹 平成23年6月21日
転倒のしばらくはこんな静かな地平 岡崎水都 金子 徹 平成23年6月11日
日に一度日当る柱黄落す 柿本多映 杉野一博 平成23年6月1日
産衣より孵る少年麦ぼこり 岩尾美義 杉野一博 平成23年5月21日
階段が無くて海鼠の日暮かな 橋 閒石 杉野一博 平成23年5月11日
百代の過客しんがりに猫の子も 加藤楸邨 和田浩一 平成23年5月1日
憂国や眼を置くように眼鏡置く 和知喜八 和田浩一 平成23年4月21日
美しき稲妻となり遠ざかる 石田よし宏 和田浩一 平成23年4月11日
蝶々をてふてふと書き昭和遠し 星野昌彦 前川弘明 平成23年4月1日
歩きつつネクタイを解く木の芽風 姜 *琪東(*王+其) 前川弘明 平成23年3月21日
花冷のちがふ乳房に逢ひにゆく 眞鍋呉夫 前川弘明 平成23年3月11日
川霧わく湯屋そこばかり鴉立つ 赤尾兜子 森田緑郎 平成23年3月1日
大いなる梨困惑のかたちなす 和田悟朗 森田緑郎 平成23年2月21日
寒中の鰡に呼ばれる何の酔 佐藤鬼房 森田緑郎 平成23年2月11日
この車月光に砂丘かも知れぬ 森田緑郎 川名つぎお 平成23年1月31日
ついに雨が似合う背中となっている 前田 弘 川名つぎお 平成23年1月21日
大花野ぼくの臓器(オルガン)鳴りました 安西 篤 川名つぎお 平成23年1月11日
妹を泣かせて上がる絵双六 黛まどか 坂田直彦 平成23年1月1日
菊根分けあとは自分の土で咲け 吉川英治 坂田直彦 平成22年12月21日
誰が妻とならむとすらむ春着の子 日野草城 坂田直彦 平成22年12月11日
雁(がん)も舟も海峡わたるとき迅し 石原八束 佐怒賀正美 平成22年12月1日
冬木のどこ曲がりても楼蘭へ行ける 塩野谷仁 佐怒賀正美 平成22年11月21日
月しろの獏のとほつてゆきしやう 松澤 昭 佐怒賀正美 平成22年11月11日
銀河系のとある酒場のヒヤシンス 橋 閒石 桑原三郎 平成22年11月1日
露地裏を夜汽車と思ふ金魚かな 攝津幸彦 桑原三郎 平成22年10月21日
或る闇は蟲の形をして哭けり 河原枇杷男 桑原三郎 平成22年10月11日
はらわたに昼顔ひらく故郷かな 橋 閒石 長峰竹芳 平成22年10月1日
万有引力あり馬鈴薯にくぼみあり 奥坂まや 長峰竹芳 平成22年9月21日
暮の春佛頭のごと家に居り 岡井省二 長峰竹芳 平成22年9月11日
桃の花死んでいることもう忘れ 鳴戸奈菜 塩野谷仁 平成22年9月1日
次の世へ蝿取蜘蛛を連れて行こ 柿本多映 塩野谷仁 平成22年8月21日
人間を見ている駱駝夏休み 森田智子 塩野谷仁 平成22年8月11日
切株やあるくぎんなんぎんのよる 加藤郁乎 鳴戸奈菜 平成22年8月1日
いなびかり北よりすれば北を見る 橋本多佳子 鳴戸奈菜 平成22年7月21日
籐椅子に海を見てゐるとき負けし 大牧 広 鳴戸奈菜 平成22年7月11日
おしろいのはなにかくれてははをまつ 恩田侑布子 宮坂静生 平成22年7月1日
苗売のとなり子どものひよこ売 星野麥丘人 宮坂静生 平成22年6月21日
コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ 鈴木しづ子 宮坂静生 平成22年6月11日
粽結う死後の長さを思いつつ 宇多喜代子 大牧 広 平成22年6月1日
果樹園がシャツ一枚の俺の孤島 金子兜太 大牧 広 平成22年5月21日
火の奥に牡丹崩るるさまを見つ 加藤楸邨 大牧 広 平成22年5月11日
花林檎まばたきしつつ牛生まる 照井 翠 後藤昌治 平成22年5月1日
窓押し開き招き入れしは夜と霧 坂戸淳夫 後藤昌治 平成22年4月21日
東海に言語は澄めり春の雪 橋本輝久 後藤昌治 平成22年4月11日
ヒロシマの氏神は何をしていたのか 川名つぎお 田付賢一 平成22年4月1日
春の水あふれひとりを持てあます 大高 翔 田付賢一 平成22年3月21日
遠山に日の当たりたる枯野かな 高濱虚子 田付賢一 平成22年3月11日
ねむりても旅の花火の胸にひらく 大野林火 豊田都峰 平成22年3月1日
落葉松はいつめざめても雪降りをり 加藤楸邨 豊田都峰 平成22年2月21日
雪残る頂ひとつ国境 正岡子規 豊田都峰 平成22年2月11日
秋の暮摑めば紐の喚ぶかな 河原枇杷男 中村和弘 平成22年1月31日
洞の木や蝶の骨など重りて 柿本多映 中村和弘 平成22年1月21日
太陽を頂点に積みオレンジ売 小檜山繁子 中村和弘 平成22年1月11日
平等に飼われ年とる青めだか 希田沙知子 村井和一 平成22年1月1日
菜種梅雨ああ包丁が切れなくて なかもと淑子 村井和一 平成21年12月21日
蜻蛉生まれる長崎の指の先  白木暢子 村井和一 平成21年12月11日
杭を打つ裸ぎらりと裏返し 北 光星 前田 弘 平成21年12月1日
一期一会が毎日のやうに涼しさよ 上甲平谷 前田 弘 平成21年11月21日
夏座敷対角線に妻のゐて 岡本久一 前田 弘 平成21年11月11日
娘顔いつか母顔梅は実に 宮脇白夜 加藤光樹 平成21年11月1日
凍蝶となるまで生きることの意味 大牧 広 加藤光樹 平成21年10月21日
山彦の帰って来ない雪景色 河村正浩 加藤光樹 平成21年10月11日
核の冬ひとでの海は病みにけり 高屋窓秋 谷山花猿 平成21年10月1日
幻の砲車を曳いて馬は斃れ 富澤赤黄男 谷山花猿 平成21年9月21日
新しき猿又ほしや百日紅 渡辺白泉 谷山花猿 平成21年9月11日
米値段ばかり見るなり年初状 小林一茶 後藤 章 平成21年8月31日
日の本や金も子をうむ御世の春 小林一茶 後藤 章 平成21年8月21日
寝て涼む月や未来がおそろしき 小林一茶 後藤 章 平成21年8月11日
十薬と肝干してある名越かな 前田吐実男 伊東 類 平成21年8月1日
麦こがし人に遅れず笑ふなり 桑原三郎 伊東 類 平成21年7月22日
仕事失うている梅雨の二階をおりる 栗林一石路 伊東 類 平成21年7月11日
夢醒めて冬日の藁でありしかな 松林尚志 安西 篤 平成21年7月1日
日の暮に人釣っており浦島草 前田吐実男 安西 篤 平成21年6月21日
曼珠沙華在来線のために咲く 大牧 広 安西 篤 平成21年6月11日
風ゆく通夜くずれゆくもの眼をひらき 川崎三郎 山崎 聰 平成21年6月1日
鳥獣店へ平らな顔だす熱帯魚 瀬戸青天城 山崎 聰 平成21年5月22日
海上に朝の道あり桑解かれ 櫻井博道 山崎 聰 平成21年5月12日
うしろから突き落とされて滝である 大畑 等 寺井谷子 平成21年4月27日
昭和遠く平成鬱とみどりの日 山崎 聰 寺井谷子 平成21年4月17日
春キャベツ ボーボワールは捨てた 松元峯子 寺井谷子 平成21年4月7日
胸襟を開くと花びらがどっさり 横須賀洋子 寺井谷子 平成21年3月27日
目をとじて雲雀の高さまでのぼる 庵 幽二 田中不鳴 平成21年3月5日
良寛の喜びさうな春の雪 石 寒太 田中不鳴 平成21年2月25日
撃たれんと群を離れて鴨撃たる 宮坂静生 田中不鳴 平成21年2月15日
井戸は母うつばりは父みな名なし 三橋敏雄 倉橋羊村 平成21年2月5日
渡り鳥わが名つぶやく人欲しや 原  裕 倉橋羊村 平成21年1月27日
木の実のごとき臍もちき死なしめき 森 澄雄 倉橋羊村 平成21年1月17日
五月晴れ ゆつくり ターンを 乳母車 大高弘達 阿部完市 平成21年1月1日
日記買う余命限りの無きごとし 守田椰子夫 阿部完市 平成20年12月21日
蟋蟀に似て来し母の語り口 さいとう白砂 阿部完市 平成20年12月21日
木葉髪あはれゲーリークーパーも 京極杞陽 宇多喜代子 平成20年12月11日
まつぴるま河豚の料理と書いてある 京極杞陽 宇多喜代子 平成20年12月1日
アドルムを三鬼にわかつ寒夜かな 横山白虹 宇多喜代子 平成20年11月21日
冬の夜の湯槽の底を踏まえゐる 日野草城 宇多喜代子 平成20年11月11日
母さんは夕焼を着て産んだ 横須賀洋子 村井和一 平成20年10月30日
ばか、はしら、かき、はまぐりや春の雪 久保田万太郎 村井和一 平成20年10月17日
真夏日の指鉄砲に敵機なし 佐藤晏行 村井和一 平成20年10月7日
遠方とは馬のすべてでありにけり 阿部完市 塩野谷仁 平成20年8月24日
人形を射つ流燈の町の辻 田川飛旅子 中村和弘 平成20年7月20日
沖に/父あり/日に一度/沖に日は落ち 高柳重信 木村聰雄 平成20年6月24日
湿原に星の隕ちたる飛沫のこと 小川双々子 須藤 徹 平成20年5月19日
大粒の雨に交じりて樫落葉 西山泊雲 後藤 章 平成20年4月21日
花影婆娑と踏むべくありぬ岨の月 原 石鼎 松本孝太郎 平成20年3月27日
寒紅や都はるみ少し痩せたか 鈴木石夫 前田 弘 平成20年2月27日
寒晴やあはれ舞妓の背の高き 飯島晴子 長峰竹芳 平成20年1月7日
雪山をはひまはりゐるこだまかな 飯田蛇笏 松澤 昭 平成19年12月13日
墓標立ち戦場つかのまに移る 石橋辰之助 谷山花猿 平成19年11月19日
羅やなまけごころを大事にす 有冨光英 加藤光樹 平成19年10月24日
きりはたりちようつづれさせちよう芸事 阿部完市 安西 篤 平成19年10月1日
負の数(すう)の幾桁もある夏の草 和田悟朗 安西 篤 平成19年7月30日
初蝶や少年は血の滲む石 堺 信子 安西 篤 平成19年7月5日
黄の青の赤の雨傘誰から死ぬ 林田紀音夫 安西 篤 平成19年6月11日
きょお!と喚いてこの汽車はゆく新緑の夜中 金子兜太 安西 篤 平成19年5月7日
コンチクシヤウ俺ハナニモノ花ノ闇 佐藤鬼房 安西 篤 平成19年4月19日
菜の花のどこをくすぐったら光る 村井和一 安西 篤 平成19年4月2日
夜ざくらの坂より座敷の中見ゆる 横山房子 寺井谷子 平成19年3月9日
鎌倉を驚かしたる餘寒あり 高濱虚子 寺井谷子 平成19年2月5日
獏枕なにがなんでも吉夢とす 宇多喜代子 寺井谷子 平成19年1月15日
マラソンのおくれた首を消さずに振る 林田紀音夫 寺井谷子 平成18年12月5日
落日の獣身を寄せ嘆き合う 三谷 昭 寺井谷子 平成18年11月2日
父の日をお前は誰と哀します 永井一朗 寺井谷子 平成18年10月16日
秋風のまん中に山羊つながれる 富田敏子 田中不鳴 平成18年8月31日
広島や卵食ふ時口ひらく 西東三鬼 田中不鳴 平成18年8月3日
歩き続けて蛞蝓と並びけり 桑原三郎 田中不鳴 平成18年7月10日
悪友や遠くで鳴らすラムネの玉 見學 玄 田中不鳴 平成18年6月1日
分け入っても分け入っても青い山 種田山頭火 田中不鳴 平成18年4月27日
蝶湧いて磐城平の馬鹿天気 田中不鳴 田中不鳴 平成18年4月3日
夏痩始まる夜は「お母さん」売切です 加藤知世子 鈴木石夫 平成18年3月6日
薄氷の裏を舐めては金魚沈む 西東三鬼 鈴木石夫 平成18年2月9日
みちのくは底知れぬ国大熊(おやじ)生く 佐藤鬼房 鈴木石夫 平成18年1月30日
三月の甘納豆のうふふふふ 坪内稔典 鈴木石夫 平成17年12月8日
見えぬ眼の方の眼鏡の玉も拭く 日野草城 鈴木石夫 平成17年10月31日
短夜や乳ぜり啼く児を須可捨焉乎(すてつちまをか) 竹下しづの女 鈴木石夫 平成17年10月3日
人の死は灯をこうこうと朧なり 和知喜八 山崎 聰 平成17年8月29日
枯芦へ落日の金放ちたる 桂 信子 山崎 聰 平成17年7月28日
銀座より帰りて寒し材木座 鈴木六林男 山崎 聰 平成17年6月30日
くらがりに歳月を負ふ冬帽子 石原八束 山崎 聰 平成17年6月1日
春ひとり槍投げて槍に歩み寄る 能村登四郎 山崎 聰 平成17年5月5日
死して師は家を出てゆくもぬけの春 三橋敏雄 山崎 聰 平成17年4月4日
炭俵照らしてくらきところなる 小川双々子 和田悟朗 平成17年3月3日
見えているだけで安堵や冬大樹 橋 閒石 和田悟朗 平成17年1月31日
撫でて在る目のたま久し大旦 三橋敏雄 和田悟朗 平成16年12月24日
ラガー等のそのかちうたのみじかけれ 横山白虹 和田悟朗 平成16年12月2日
枯野ゆくおのれ一人が乱の中 伊藤二朗 和田悟朗 平成16年11月1日
秋風や芭蕉の終の峠にて 藤本安騎生 和田悟朗 平成16年10月4日
金剛の露ひとつぶや石の上 川端茅舎 小宅容義 平成16年9月2日
藤の実やたそがれさそふ薄みどり 富田木歩 小宅容義 平成16年8月9日
扇風機止り醜き機械となれり 篠原 梵 小宅容義 平成16年7月5日
二人ゐて二人とも桃すする音 岸本さち子 小宅容義 平成16年6月7日
襟巻や畜類に似て人の耳 西島麦南 小宅容義 平成16年5月1日
雪明り一切経を蔵したる 高野素十 小宅容義 平成16年4月5日
ばつた飛び磐井勢力圏に入る 野見山ひふみ 森下草城子 平成16年2月26日
少年来る無心に充分に刺すために 阿部完市 森下草城子 平成16年1月29日
少年をこの世に誘い櫻守 和田悟朗 森下草城子 平成16年1月8日
波倒れたる音一つ夏蓬 宇佐美魚目 森下草城子 平成15年11月27日
吉良常と名づけし鶏は孤独らし 穴井 太 森下草城子 平成15年10月30日
曼珠沙華どれも腹だし秩父の子 金子兜太 森下草城子 平成15年10月2日
長き夜の楽器かたまりゐて鳴らず 伊丹三樹彦 津根元潮 平成15年9月1日
誰かわざや天衣あかるむ花菜など 伊丹三樹彦 津根元潮 平成15年8月4日
古仏より噴き出す千手 遠くでテロ 伊丹三樹彦 津根元潮 平成15年7月1日
寒雷や耳の奥よりあなたといふ 加藤楸邨 津根元潮 平成15年6月2日
白牡丹繰返していふことはせず 加藤楸邨 津根元潮 平成15年5月12日
瞬いて桜の花となりゆけり 加藤楸邨 津根元潮 平成15年4月7日
抽斗の中の月山山系へ行きて帰らず 西川徹郎 阿部完市 平成15年3月3日
高校野球あり国分尼寺より帰る 武田伸一 阿部完市 平成15年2月4日
無礼なる妻よ毎日馬鹿げたものを食はしむ 橋本夢道 阿部完市 平成14年12月31日
節穴をふさぎし指の一大事 久保純夫 阿部完市 平成14年12月2日
体内の水傾けてガラス切る 須藤 徹 阿部完市 平成14年11月7日
山山の静止する日や赤ん坊 津沢マサ子 阿部完市 平成14年10月1日
霧に白鳥白鳥に霧といふべきか 金子兜太 倉橋羊村 平成14年9月2日
花も葉も水にゆだねて水中花 亀田虎童子 倉橋羊村 平成14年8月1日
滝がうがう何纒ひても無一物 渡辺恭子 倉橋羊村 平成14年7月1日
うつむきて尾のある形泉飲む 右城暮石 倉橋羊村 平成14年6月3日
枇杷に臍そら豆は口一文字 和知喜八 倉橋羊村 平成14年4月25日
めんめんと恋の鳥鳴く忿怒仏 丸山海道 倉橋羊村 平成14年4月1日
紅梅や和紙の手ざわり母に似て 後藤綾子 宇多喜代子 平成14年2月28日
流氷を見にゆく男をまじえずに 寺田京子 宇多喜代子 平成14年2月4日
初夢のなかをどんなに走ったやら 飯島晴子 宇多喜代子 平成14年1月7日
鶴が来る山河にまじる偽山河 澁谷 道 宇多喜代子 平成13年12月3日
ああと言ふもあつと思ふも秋の風 小檜山繁子 宇多喜代子 平成13年11月1日
荒涼と生まれたる日の金盥 津沢マサ子 宇多喜代子 平成13年10月1日
月の出や死んだ者らと汽車を待つ 鈴木六林男 村井和一 平成13年9月10日
玉音を理解せし者前に出よ 渡辺白泉 村井和一 平成13年7月30日
白露や無分別なる置所 宗 因 村井和一 平成13年6月28日
木にのぼりあざやかあざやかアフリカなど 阿部完市 村井和一 平成13年5月31日
春はあけぼのみなさんの忘れもの 松澤 昭 村井和一 平成13年5月7日
猪がきて空気を食べる春の峠 金子兜太 村井和一 平成13年2月26日
平成62年11月30日