地区活動

各地区の活動 【神奈川】

会長𠮷田 功
事務局長尾崎竹詩
事務局
郵便番号〒259-0155
所在地神奈川県足柄上郡中井町松本822-5
TEL0465-81-2371

総会で挨拶する𠮷田会長

【 地区の紹介 】

会長挨拶 𠮷田 功
 平成25年2月の総会において神奈川県現代俳句協会会長を務めることになりました𠮷田功です。協会運営の重責を担うことになり、身の引き締まる思いでいっぱいです。私は現在、結社誌『麦』に所属しております。
 前会長の森田緑郎先生におかれましては、長年にわたり強いリーダーシップで県協会の発展にご貢献賜りました。先ず、その主なものをご披露申し上げますと、創立20周年・25周年・30周年記念大会を敢行され成功裡に納められたこと。また、神奈川県を3ブロックに分け地域の活性化を計られたこと。そして、湾岸大賞を創設し近県との融合を保ちながら現在の基礎を作られたこと、等々があります。私はこのような輝かしい実績の上に立ち、これから一期二年を会員の皆様と共に魅力ある現代俳句協会を目指し、微力ながら邁進して参る所存であります。どうか皆様の忌憚のないご意見、ご叱責をお願い致します。
 さて、ここ数年の会員の漸減傾向に歯止めをかけるため、私は魅力ある協会とは何かについて考え、実践して行きたいと思っております。たとえば会員の皆様が生き生きと活動されれば、「何かあの方の会に参加すると良いことがあるらしい」という噂が広がり、それが協会の発展につながるのではないかと考えます。会員が増えることにより色々な考えの方と話し合えることが、座の文学としての俳句には必要です。それに加えて、人とのつながり、俳句を通して行き会った人々との結びつきこそが自分自身の視野を広げる要素となり、それらを実践していくことが俳句作りにいそしむことになってゆくのではないかと思います。今後のご協力のほどを何卒よろしくお願い申し上げます。
(2013年3月6日更新)

【 行事 】

(2018年6月11日追加更新)
 【今後の予定】
§ 横浜吟行のご案内 §
2018年8月18日(土)雨天決行
句会費:千円、当日嘱目:1句出句
受付開始:10時半 出句締切:12時半
開会:12時半 閉会:17時
神奈川県駐労会館6階

   JR根岸線石川町駅中華街口下車徒歩7分
   みなとみらい線元町・中華街駅下車徒歩10分
顕彰:総互選30位まで
俳話:尾崎竹詩事務局長 「現代俳句ing」
講評:森田緑郎名誉会長・𠮷田功会長・荻田礼子顧問・酒井弘司顧問・岩田信参与・日置正次参与・川村研治副会長・鈴木和代副会長
吟行地見どころ:港の見える丘公園・横浜外国人墓地・岩崎ミュージアム・山手資料館・山手聖公会・ブリキのおもちゃ博物館・元町公園・山手カトリック教会・エリスマン邸・ブラフ18番館・外交官の家・山手イタリア山庭園・県立近代文学館・山下公園その他
懇親会:中華街・酔樓別館3階
17〜19時 会費:4千円(受付時申込)
お問合せ:内藤ちよみ 045‐361‐9157、村上友美 045‐361‐8156、藤方さくら 045‐831‐7465、小沢一郎 046‐875‐8108、佐藤久 045−681‐0100

§ 4ブロックの活動と予定 §
 これまで神奈川県現代俳句協会では会員相互の活発で密接な活動を支援する為、3ブロックに分けて活動して参りましたが、今年度より東部ブロックを二つに分けて4ブロック制とすることとなりました。その理由は、横浜と川崎だけで会員数の三分の二を有し、各ブロックの活動に偏りが生じた為です。そこで、従来の星川アワーズでの句会を中心とした活動を新たに横浜ブロックとし、川崎市総合自治会館にて行ってきた句会を川崎ブロックと名称を変更しました。これにより、より綿密な会員サービスが可能となります。今後とも、各ブロックの活動に積極的にご参加くださいます様、お願い申し上げます。

【横浜ブロック(星川句会)】 ブロック長:なつはづき
於:星川アワーズ
・三月             平成30年3月5日
日本列島腰のあたりが春一番     朝倉さとえ
また一尾蝌蚪曼荼羅をはずれけり   麻生  明
哲学の時代は昔春の雲        尾崎 竹詩
人声も空も三月の明るさ       川島由美子
余寒なお筋肉量の減る気配      桐山 芽ぐ
電子音消え春愁に嵌り込む      内藤ちよみ
春落ち葉生命線は話すこと      早坂 澄子
桃の日の桃になり切る手話乙女    福原  暁
今日誰と話しましたか花菜風     町野 敦子
鳥帰る擦りあと白きマッチ箱     吉田香津代
揚げ雲雀落つる快楽のありにけり   渡辺 順子
会話ふと途切れレタスが生ぬるい   なつはづき
・四月             平成30年4月2日
魂をほどけば桜吹雪かな       麻生  明
付け睫毛外して春を惜しみける    川名 将義
蝶生まれ住みたい街は横浜      桐山 芽ぐ
反骨を菜の花畑に忘れ来し      内藤ちよみ
筍は鬼門好きさっさと掘るやよき   早坂 澄子
どの湖も平に愛づる春の雲      福原  暁
葉のかたち好きな草だけ摘み残す   藤原眞理子
放心の天辺にいる花篝        町野 敦子
有事の放水いま長閑なる放物線    渡辺 順子
菜の花ぽつん風が帰ってこない    なつはづき
・五月             平成30年5月7日
目一杯の小さき歯形かしわ餅     朝倉さとえ
アカシヤの花鼻にあて獣めく     麻生  明
うす青のばら大好きな少数派     川島由美子
よく来たねなまっているな時鳥    桐山 芽ぐ
新緑や待合室の高齢者        栗原嘉一郎
天国まだ見当りません揚雲雀     内藤ちよみ
男体と筑波の間合田水張る      福原  暁
電線に音符のせたき聖五月      藤原眞理子
卯花腐し昭和名残のキネマ館     渡辺 順子
聖五月ウルトラマンの仁王立ち    なつはづき
※今後の予定 毎月第一月曜日 星川アワーズにて7月2日、8月6日
(参加ご希望の方は、「横浜ブロック(星川句会)参加希望」の件名で、協会お問合せアドレスまでご連絡ください。)
<なつはづき・報>

【川崎ブロック】 ブロック長:加賀田せん翆
於:川崎市総合自治会館
三月句会             3月17日(土)
古傷がここにもありぬ春の水     麻生  明
水温む何から片付け始めるか     植田いく子
野良猫の二度目の背のび水温む    加賀田せん翠
春らんまん上昇気流の生るる里    佐藤 廣枝
踏青やちりぢりもも組さくら組    関戸 信治
菜の花を和え物にするハイボール   ダイゴ鉄哉
日は西へ鴉の古巣風の的       山老 成子
春深し父の残せし古机        福原 瑛子
荷くずれの春を積み込む喫水線    町野 敦子
古代文字人はひとりや風光る     三沢 容一
花ミモザ仕舞い忘れた出刃包丁    山田ひかる
電源をおんおふおんおふ卒業す    吉田香津代
四月句会             4月21日(土)
新緑の濃淡毫もまじわらず      麻生  明
終点が始発に換わり若葉風      植田いく子
新緑の風道づれに始発駅       加賀田せん翠
奥社へのはじめの一歩つつじ山    佐藤 廣枝
花水木恋で地獄を見しことも     関戸 信治
自意識過剰男爵芋に芽        ダイゴ鉄哉
始めからその気のなくてチューリップ 山老 成子
雨催い湯宿さみしき遠蛙       福原 瑛子
わたくしの小部屋を開ける穀雨かな  町野 敦子
おりがみの始めの兜五月来る     三沢 容一
始めから人見知りですつくしんぼ   山田ひかる
夏めくや年度始めのノーネクタイ   吉野美和子
五月句会             5月19日(土)
石となる頬杖薔薇と水平線      麻生  明
平熱の微熱に変わる薔薇園      植田いく子
滴りや余計なことは考えず      加賀田せん翠
窓若葉死亡欄には同年代       佐藤 廣枝
五月晴男一人は気が緩む       関戸 信治
水平線傾けて飲む生ビール      ダイゴ鉄哉
組み立ての家にも柱青葉冷え     山老 成子
書き出しは平素御無沙汰梅雨月夜   福原 瑛子
夏鴨はどこへ行ったか指紋とる    町野 敦子
ハンカチや若ければ声上げて泣く   三沢 容一
平等と言えば平等かたつむり     山田ひかる
八方美人とは汝のことアマリリス   吉居 珪子
※今後の予定 毎月第三土曜・川崎総合自治会館
<町野 敦子・報>

【湘南ブロック】 ブロック長:渡辺和弘 
於:藤沢市民活動センター2階会議室
第44回サンセット句会 3月2日(金)
当季雑詠 五句(うち席題一句「雛」)
夕陽背に歩く一駅沈丁花       荻野 樹美
追悼文木の芽の尖り見て書けず    小園 葉舟
代替はり見守りてをり雛の家     谷村和華子             
春の日の折れ線グラフ継ぎ足して   塚田佳都子
横浜はジャズくちびるに木の芽風   内藤ちよみ
日を浴びて吊るし雛の目鼻なし    堀口みゆき
雛の目の今日の視線や風の音     渡辺 和弘
ふっと過(よぎ)る陸前高田つくしんぼう 渡辺 正剛 
第45回サンセット句会 4月6日(金)
当季雑詠 五句(うち席題一句「入」)
春惜しむ光ゲあふれ散る馬入川    安藤 靖
小綬鶏にお前一寸来いとしかられる  大山 賢太
花菜粥かきまはしては善人か     小園 葉舟
花冷や貫入走る摩崖仏        関根 洋子
白魚や影の輪郭水となり       谷村和華子
入口も出口も同じ桜まじ       塚田佳都子
囀りにスイッチが入る前頭葉     内藤ちよみ
磨かれし入学式の親の席       堀口みゆき
入学子母より離れ門に入る      渡辺 和弘
生涯も終点近し花銀杏        渡辺 正剛
<堀口みゆき・報>

【西部ブロック】 ブロック長:田畑ヒロ子
於:秦野市立西公民館
丹沢句会(第51回から第53回で一人一句を抜粋、五十音順)
旅立ちの航跡長し春の海       石井 秀稀
滑走路に待機いくつも陽炎える    尾崎 竹詩 
雛展の夜はきっとある婆娑羅かな   加藤かほる
海鳴りの地を伝ひくる雛祭      川村 研治 
トランプの次の一手や春嵐      北村 文江
みつまたの花の香沢を渡る風     源  桃子
人間の自我や蛇に二枚舌       酒井 敏光
菜の茎立ち神楽鈴音鳴り始む     佐々木重満 
駆け落を考えているヒキガエル    篠崎 妙子
直線をどこまでも追ふ白シャツ    菅沼とき子 
ゴム風船行方不明が又一人      高橋 姜子(高ははしごたか)
新緑のその彩で来る木霊かな     田畑ヒロ子  
乳房と水仙水の器官なり       佃  悦夫 
ジャズ口ずさむ喫水線すでに夏    内藤ちよみ  
目借時ビルからピアノ降りてくる   中山 妙子 
オルゴール回わせば合歓の花が咲く  芳賀 陽子 
遠雷や箸先無駄な動きして      長谷川篤子
産院のせがれ歯科医に更衣      長谷川昭放
のののびるのびのびのびるのにのびる 羽田 勝二 
風ひろいところ立葵が咲いた     平田  薫
世の中に貧富の差あり小判草     広瀬 元幸
舟虫やてんでんばらばら死んでいく  渡辺 正剛 
※今後の予定
丹沢句会 毎月第三金曜日 秦野市立西公民館にて開催
【西部ブロック秋の吟行会のご案内】
日時:平成30年10月19日(金)
受付:10時30分より
投句締切:12時30分 
吟行地:小田原城近辺
句会場:おだわら市民交流センター(通称「UMECO」)
※定例の十月丹沢句会はありません。
【西部ブロック通信句会のご案内】
句数:三句一組(一組千円) 
投句締切:平成30年12月末日(募集開始9月初旬)
投句先:〒259-0155 足柄上郡中井町松本822-5 尾崎竹詩宛
<佐々木重満・報>

§ 役員構成 § 〔平成30年4月19日現在【太字は新人事】〕
名誉会長:森田緑郎
会長:𠮷田 功
副会長:朝広純子・川村研治・川村智香子・鈴木和代・西野洋司
事務局長:尾崎竹詩
同次長:佐々木重満
事務局付IT部長:伊藤 眠
同副部長:堀口みゆき
総務部長:大本 尚
同副部長:岡田恵子・佐伯千年・渡辺照子
事業部長:内藤ちよみ
同副部長:村上友美・藤方さくら
編集部長:田中悦子
同副部長:なつはづき
経理部長:芳賀陽子
同副部長:平田 薫・斉藤すみれ
幹事:青島哲夫・秋山貞彦・朝倉さとえ・石鎚 優・伊藤 梢・稲葉喜子・植田いく子(編集部)・宇佐見輝子・潮 仲人・岡田恵子(総務部)・岡田典代・荻野樹美・小沢一郎(事業部)・尾澤慧璃・加賀田せん翆・金子 嵩・川名将義・桐山芽ぐ・佐藤久(事業部)・菅沼とき子(編集部)・関根洋子(経理部)・田中周利・塚田佳都子・山老成子・望月英男(編集部)・西村弘子・長谷川昭放・平佐和子(編集部)・比留間加代・福田洽子・広瀬久夫・町野敦子・山田ひかる・吉野美和子・吉村元明・らふ亜沙弥・若林つる子・渡辺順子
横浜ブロック長なつはづき
横浜副ブロック長:桐山芽ぐ
川崎ブロック長加賀田せん翆
川崎副ブロック長:町野敦子・山田ひかる
湘南ブロック長:渡辺和弘
湘南副ブロック長:堀口みゆき・渡辺正剛
西部ブロック長:田畑ヒロ子
西部副ブロック長:佐々木重満・長谷川昭放・菅沼とき子
監査役:川島進一・中山妙子
顧問:綾野南志・荻田恭三・荻田礼子・小園葉舟・酒井弘司・佐々木英子・杉本かずみ・瀬戸美代子・佃 悦夫・中岡昌太・藤田 宏・前田吐実男・諸角せつ子
参与:相川玖美子・綾野道江・岩田信・小関邦子・鹿又英一・川辺幸一・河野 薫・小町 圭・手塚玉泉・長島喜代子・野木桃花・福原瑛子・三村凪彦・山元志津香・日置正次・山田貴世・渡辺正剛・川嶋隆史・木村和彦・衣川次郎・武井梅仙・広瀬元幸

§神奈川県現代俳句協会・平成30年度定時総会§
平成30年3月25日 於・かながわ県民センター
 桜の開花が今年は例年より一週間ほど早く当日はまさに花見の時であった。幹事の皆さんの手際良い準備で定刻通り始まった。十一時四十分に席題が出された。「舟」と「横」のお題で今回は「季語の題がないね」などの声が聞かれるなか、みな一斉に俳句モードになり俳人の顔になっていく。十二時三十分、総合司会の大本尚氏の総会宣言、川村智香子副会長の開会の挨拶により、総会が始まった。尾崎竹詩氏より、会員数五百三十名のうち、委任状二百二十五名、参加者七十二名で総会が成立したことが報告された。
 まず𠮷田功会長の挨拶、過日亡くなられた金子兜太先生の話などをまじえて話された。続いて来賓の方々より、まず横浜俳話会副会長の加藤房子氏、千葉県現代俳句協会幹事長の高橋健文氏、東京都現代俳句協会総務部長の山本敏倖氏、東京多摩地区現代俳句協会副会長の山崎せつ子氏、川崎市俳句連合会会長代理の福原瑛子氏よりそれぞれにこころ暖まるご祝辞をいただいた。山本敏倖氏は「組織とは優秀な俳人を育てるためのものであって欲しい」と話されみな頷いていた。
 続いて総会議事に入る。事前にお願いしておいた議長団、議長に木村安以子氏、副議長に佐伯千年氏が選出された。つぎに尾崎竹詩事務局長から二十九年度の事業報告が行われた。続いて芳賀陽子経理部長からは二十九年度の決算報告がなされ拍手で承認された。引き続いて三十年度の事業計画と、三十年度予算も提案された。質疑応答のなかで「東部ブロックが、横浜と川崎に分かれるとのことで、今までの三ブロックから四ブロックに増えるが予算はそのままでよいのか?」と、予算についての質問があった。その回答として「前年度と予算は同じになっているが活動が増えれば当然マイナスになるがそのことは考慮している」との回答があり事業計画、予算案ともに拍手で承認された。議長団が解任され、新役員、新会員が紹介された。その後各ブロックより活動報告がなされた。東部ブロックより広瀬久夫氏が、湘南ブロックは渡辺和弘ブロック長が欠席のため堀口みゆき氏が報告を行った。西部ブロックより田畑ヒロ子氏。それぞれ積極的な活動が報告された。
 三十分の休憩の後待望の一句会が行われた。今回はお花見の時期のせいか空席が目立ったが六十六名の参加であった。司会は大本尚氏、披講は内藤ちよみ氏、芳賀陽子氏、鹿又英一氏、採点は衣川次郎、小澤慧璃、なつはづき、堀口みゆき、若林つる子氏らのメンバーで進行した。それぞれ選句も実力のうちと真剣に取り組んでいた。六十六名の選句が締め切られ選句結果が発表されるまでの間、来賓の先生方よりご自分が選ばれた句を中心に、高橋健文、山本敏倖、山崎せつ子、福原瑛子各氏の順に講評を頂いた。続いて顧問の中岡昌太、瀬戸美代子、副会長の鈴木和代、会長の𠮷田功、名誉会長の森田緑郎各氏より講評並びに感想などをいただいた。森田氏は平田薫氏の句「ねえ横ぎっていいかしら菜の花」の句をとりあげて現代的な感性がこれからは必要ではないかと話された。
 結果が発表され一位は福原瑛子氏の「横向けば何処かがゆるむ桜かな」が、二位は稲葉喜子氏の「こんな日は横浜夜ざくら見て帰ろ」が、三位は山老成子氏の「キャンパスの横文字丸文字花の昼」が入賞した。一〇位までの句が披講され三〇位までに賞品が授与された。俳人にとってこの瞬間が醍醐味のときかもしれない。先生方の講評は大変勉強になった。閉会の言葉は副会長の西野洋司氏よりいただき無事滞り無く総会が終了した。
 楽しみな懇親会は昨年と同様の「煌蘭」で行われた。司会はベテランの佐々木重満、加賀田せん翠の両氏。顏は知っているが話をしたことがない人とテーブルごとに親睦を深めることができた。楽しいひと時は早いものであっという間の二時間であった。お酒のせいもあってか誰もが紅潮し明るく元気な姿で帰路についた。レポート:渡辺 照子

【当日一句会】
来賓作品
横向けば何処かがゆるむ桜かな    福原 瑛子
十階は遠流の春や舟が来る      加藤 房子
海舟の指差す春の水平線       高橋 健文
ゆらゆらと小舟さくらが紛れ込む   山崎せつ子
春うらら時計回りに紙の舟      山本 敏倖
高点句
こんな日は横浜夜ざくら見て帰ろ   稲葉 喜子
キャンパスの横文字丸文字花の昼   山老 成子
ゴーギャンも子規も横顔春うらら   瀬戸美代子
横穴式石室に蝶迷い込む       中山 妙子
陽炎の横からはみ出す嬰の足     尾崎 竹詩
紙ふうせんたたみて黄泉へゆく小舟  木村 安以
ゆく春や客一人なる渡し舟      三沢 容一
横顔はやさしき天狗花の雲      桐山 芽ぐ
舫い舟退屈そうに春港        村上 友美
鳥帰る空の信号横切れり       日置 正次
句敵の乗り込んでくる花見舟     鹿又 英一
花ぐもり吐息に動く小舟なり     渡辺 照子
似たような横丁ばかり春の闇     尾澤 慧璃
ねえ横ぎっていいかしら菜の花    平田  薫
笹舟に挨拶返すみすゞの忌      佐伯 千年
横柄を背に少年は卒業す       金子  嵩
横浜の土地を売りますチューリップ  藤方さくら
鳥雲に横須賀と云ふ黒い湾      中岡 昌太
浮舟に揺れ深まってゆく春愁     内藤ちよみ
浮舟の流れにまかす朧の夜      植田いく子
花見舟浮きつ沈みつ永田町      川島 進一
連れ立ちて声はれやかに蜆舟     鈴木 和代
朧夜や横隔膜を確かめる       なつはづき
間違って横浜に降る春の雪      加賀田せん翠
槌音の絶えぬ横浜木の芽晴      佐藤  久
書きあぐむ稿横着な猫の恋      綾野 道江
以下、順不同
横浜港人にやさしき春の風      青島 哲夫
引き寄せる小舟にさくら散らす風   朝倉さとえ
初花や横穴古墳に王のこゑ      関根 洋子
白い船は横浜の彩さくら咲く     小園 葉舟
小網代の横向きダンス潮まねき    比留間加代
仰臥せし朽ち舟撫づる春の海     大本  尚
麗らかや横に水音鳥の声       川村智香子
三月や無為のこころで舟に乗る    広瀬 元幸
折り紙の舟を浮かべて花おぼろ    渡辺 順子
フランスパン噛むほど春へ横の路地  岩田  信
花吹雪横隔膜のゆさゆさす      長谷川昭放
春分の日の気嵐や舟揺れる      𠮷田  功
舟べりをたたけば桜満ちてくる    芳賀 陽子
木の葉舟もみくちゃにして春疾風   綾野 南志
乳癌の笹舟となり春運河       石鎚  優
戸締まり横遣りとなり猫の恋     衣川 次郎
啓蟄や横目で見たるこの世界     小沢 一郎
ふなおさの縦横無尽花見舟      野木 桃花
年金の身を横にして下萌に      高橋 信之
横着な北の小舟や貝寄風や      若林つる子
子の夢に浮かぶ小舟は星空へ     宮永 武彦
舟だまり今日の日差しはおだやかに  昆 みき
母の手のぬくしモーゼの葦の舟    宇佐見輝子
夜のほどうたゆたう舟に花の散る   斎藤すみれ
渡し舟下りて俄に初雲雀       塚田佳都子
永き日や運河の照を舟に溜め     堀口みゆき
傾むける日の小波を雛の舟      荻野 樹美
春愁のまなこ離さず遠き船      西野 洋司
指先に春の触角船を漕ぐ       岡田 恵子
棹引くやたまに地球も鹿尾菜舟    佐々木重満
舟人の眸をぬらす春の潮       吉田香津代
朝寝して水行きわたる横須賀港    森田 緑郎
舟を漕ぐ麗らも宙も音にして     田畑ヒロ子
こぶし咲くぼーっと舟出る港町    福原  暁
横しまを見透かしている花の昼    田中 悦子
作品記録:なつはづき

【伊藤 眠・報】


§平成29年度活動§
§神奈川県現代俳句協会創立三十五周年記念大会記§

宮坂静生会長

左から湾岸大賞の平田薫さん、準賞の川島由美子さん、織本瑞子さん

祝賀会風景

 神奈川現代俳句協会の創立三十五周年を記念する大会と祝賀会が横浜中華街のローズホテル横浜を会場に開催された。大会の参加者は142名。受付で「神奈川県現代俳句協会の足跡」という冊子と大会作品集や祝賀会参加者名簿などが配られ、通常の大会とは異なる雰囲気を感じながら会場に入った。
 総合司会は尾崎竹詩事務局長。開会の言葉は前々日に開催された協会七十周年記念大会に触れながら川村研治副会長が行う。挨拶は吉田功大会委員長、鈴木和代大会実行委員長。続いて来賓祝辞をいただいた。ご来駕いただいたご来賓は、松澤雅世東京都区協会長、並木邑人千葉県副会長兼幹事長、根岸敏三東京多摩地区協副会長、麻生明横浜俳話会長、青木恵美子川崎俳句連合会長、秋山理沙神奈川新聞文化部長、水野二三夫協会事務局長である。それぞれのお立場での現状と今後のあり方が語られ、神奈川現代俳句協会への連帯と祝意が述べられた。
 特別功労者の表彰を衣川次郎幹事が発表。受賞者は酒井弘司、鈴木和代、中岡昌太、西野洋司、前田吐実男、吉田功の六氏。六氏を代表して、前田吐実男氏の、協会本部の仕事ばかりしていたので神奈川から表彰されるとは意外であるが有り難くいただく、との挨拶があった。
 いよいよ湾岸大賞の発表である。川村智香子湾岸大賞実行委員長より選考方法と経過の説明が行われた。新作二十句を募集、四十一編の応募があったこと告げられた。先ず十九名の方々に選考を依頼し、集計の結果、上位の六編を候補作品に絞って選考が進められた。六氏による最終選考は三作品に絞られ、二回の慎重審議の結果は、平田薫さんの「息をする」が全員一致で決定。残りの作品、川島由美子さんの「母の歳」、織本瑞子さんの「杖に聴く」は、甲乙つけがたく、傾向が異なり、持ち味があるので両作品を準賞に決したとの選考報告がなされた。表彰の後、平田薫さんから受賞の喜びが語られて、三人揃っての記念撮影が行われた。
 続いて記念大会作品の成績発表が大本尚選句集計担当によって行われた。今回の応募数は二〇五四句、予想を越える作品が寄せられたことに謝意を述べられた。得点順に大賞、準賞以下十二氏が表彰され、特選賞として地区協幹部の染筆による色紙・短冊が七氏に贈られた。閉会のことばを西野洋司副会長が述べ、第一部の式典が滞りなく時間通りに終了した。
 第二部は宮坂静生会長による講演である。「魅力ある俳句―着想・表現・詩情」と題して興味と学ぶことの多い内容であった。初学の頃のことから話し始め、俳句地貌論と俳句の醍醐味を語られた。
 第三部は会場を移して祝賀会。参加者は100名。宮坂会長の落語が飛び出さすハプニングもあって、終始和やかに語り合うことができた。最後に司会の鹿又英一さんの発声でお開きとなった。
【レポート:川辺幸一】

☆創立三十五周年記念神奈川県現代俳句協会俳句大会入賞作品
創立35周年記念神奈川県現代俳句協会俳句大会大賞
   村中がやわらかくなる秋夕焼     鈴木 和代
創立35周年記念神奈川県現代俳句協会俳句大会準賞
   天高しきれいな肺を二つ持つ     関戸 信治
創立35周年記念神奈川県現代俳句協会俳句大会準賞
   シンバルの出番は一度冬満月     内藤ちよみ
神奈川県知事賞
   あの世でもこの世でもない隙間風   中島 雲舟
神奈川県議会議長賞
   八月が来るたび戻る十五才      守屋茂々子
横浜市長賞
   大夕立何やら生まれ変われそう    山田 貴世
横浜市議会議長賞
   亀鳴くを聞こゆる齢となりにけり   林  満子
横浜市教育委員会賞
   水すまし自縛の水輪ぬけられず    長谷川昭放
神奈川新聞社賞
   ポケットに小さな秋を膨らます    油井 恭子
tvkテレビ賞
   豆腐屋の消えた場所から夕焼す    植田いく子
横浜俳話会賞
   能面のひそかな殺気十三夜      昆  みき
川崎市俳句連合会賞
   梅を干す私にできることをする    川島由美子 

【作品記録・佐々木重満】

§ 神奈川県現代俳句協会創立三十五周年記念横浜吟行記 § 
平成29年6月24日 於・万国橋会議センター【レポート・岩田 信】
 神奈川県現代俳句協会が創立して、三十五周年を記念する吟行会が横浜市の中心部、海岸通りから少し入った万国橋会議センターで開催された。ここは、運河に面し、対岸には新港埠頭が広がり、絶景のロケーションにある。今年は梅雨入りしてから、晴天の日が多く、当日も晴れ、三十五周年にふさわしい日和であり、83名の参加者があった。吟行するには、港から浜風が吹いてきて、夏至を過ぎたばかりの陽射しは強いがさわやかであった。
 周辺には、県庁、税関、郵船ビル、県立博物館や赤煉瓦倉庫などの歴史的な建造物、港町を偲ばせる帆船日本丸や汽車道、第一号船渠(ドック)など。そして、現代を象徴する「みなとみらい地区」の高層ビル群、ワールドポーターズ、観覧車などがあり、句材にはことかかない。また、赤煉瓦パークに隣接し、海上保安庁の資料館があり、日本周辺海域を脅かし撃沈した不審船の展示がある。貨客船、遊覧船、カヌーが行きかう港、運河や観光客でにぎわう街の平和な風景とは違和感があり、ここを訪れた方は日本の安全を考えさせられたのではないかと思う。
 会場では、受付開始の10時前に、人が集まり行列ができる。受付は田畑ヒロ子氏を責任者とし、岡田恵子、萩野樹美、斎藤すみれ、田中悦子の諸氏が担当。短冊、選句用紙、講演資料が渡される。会場正面の白板には、加賀田せん翠氏が式次第を書き始める。受付をしてから吟行に行く人、吟行をしてから受付をする人と様々だが、いやがうえにも、吟行会の雰囲気が盛り上がっていく。今回、この会場で開催されるのは初めであり、迷う方がないように、三沢容一、劒持劒二、金子嵩の三氏が旗を持って、万国橋の手前の角を曲がるところに立つ。
 12時半、投句締切とともに前半の司会尾崎竹詩氏の発声で会が始まる。始めに内藤ちよみ大会委員長の挨拶があり、三十五周年記念の吟行会参加に対しお礼があった。そして、例年の30位までの顕彰のほかに、三十五周年を記念し、10位までには賞品があるとの報告があった。次に吉田功会長より、皆の力をもって、三十五周年の事業を成功させたいと挨拶があった。
 挨拶のあと、講話である。司会より、講師として、現在の会の運営に尽力している吉田功会長の紹介があった。演題は「俳句と遊ぶ」というもので、俳句を始めた高校の頃の話があった。当時高校の教師として、俳誌「炎群」「檣頭」を主宰しておられた佐伯昭市先生の指導を受け、同様に薫陶を受けていた川辺幸一氏の紹介があった。当時は東京の世田谷に住んでおり、年の暮れには「ぼろ市」が開かれているという。その頃の句を掲載した雑誌『青年俳句』を資料として配布。さらに、最近雑誌に載った句「兵法に真髄ありや零余子取り」を紹介するとともに、童謡赤い靴の逸話も話された。
 その間、村上友美、中山妙子、稲葉喜子、植田いく子、佐分靖子、比留間加代、堀口みゆき、吉野美和子、若林つる子の諸氏により清記が行われ、印刷に大本尚、伊藤梢、谷村和華子氏が奔走されていた。休憩中に清記用紙が配布され、皆、熱心に選句を行う。後半の句会は佐伯千年氏の司会で始まる。鹿又英一、山田貴世、芳賀陽子の諸氏により披講が行われ、採点は渡辺和弘氏を責任者として、桐山芽ぐ、佐々木重満、佐藤久、菅沼とき子、望月英男の諸氏が担当。滞ることなく点盛が進む。披講が終わり、講評に入る。尾崎竹詩、野木桃花、麻生明、中岡昌太、小園葉舟、佃悦夫、瀬戸美代子、吉田功、森田緑郎の諸氏の順で話され、それぞれ選句した三句のほかに、気にとまった句の評があり、参考になった。
引き続き、成績発表が渡辺和弘氏からあり、商品担当の藤方さくら、、関根洋子、町野敦子、なつはづき、渡辺順子の諸氏から上位三十位までの方々に商品が配られた。顕彰の熱気が過ぎ、鈴木和代副会長から閉会の挨拶があった。なお裏方として多くの方々が支えた。写真撮影には、川辺幸一、日置正次氏が、会場設営、後片付けには広瀬久夫、吉村元明、石槌優、小沢一郎、長谷川昭放の諸氏が中心となり、接待にはらふ亜沙弥、塚田佳都子、朝倉さとえ、岡田典代、尾澤慧璃、芳賀陽子の諸氏、防災には広瀬元幸、安藤靖、川島進一、川名将義、の諸氏に尽力していただいた。神奈川新聞への報告は小関邦子氏が後日対応する
 懇親会は、桜木町にある居酒屋「笑笑」まで移動し、33名の参加のもと、開催された。鹿又英一氏の司会により、冷たいビールに喉の渇きを癒し、俳句談義に花を咲かせた。そして、来る大会に向けて会員皆一同、力をあわせて取り組んでいくことを確認した。

☆入賞作品(高点順)
   赤煉瓦倉庫の日陰可口可楽        佃  悦夫
   蝸牛このまま海を見ていたい       桐山 芽ぐ
   待つ時間待たせる時間梅雨くらげ     尾崎 竹詩
   ひた灼けて影を吸い込む赤レンガ     広田 輝子
   水無月の時空を廻す観覧車        広瀬 元幸
   ヨコハマも沖縄の海も六月        小沢 一郎
   炎昼を来てまぼろしの十三番地      長谷川昭放
   口利も忖度もなく水母浮く        広瀬 久夫
   卯月波ペットボトルの独り旅       吉水 就子
   梅雨晴の海へせりだすみらい都市     川村智香子
   帆船の骨格標本青嵐           川辺 幸一
   絵タイルの舟踏んでより青葉潮      田畑ヒロ子
   片蔭のベンチに過去を置いておく     町野 敦子
   汽車道の記憶まっすぐ蟻走る       加賀田せん翠
   紫陽花にたどりつきたる貨客船      高越 研次
   裏窓の一つ開けある夏館         関根 洋子
   開港の鼓動を渡る夏燕          鈴木 和代
   流されてお前も生きるのかくらげ     川名 将義
   空梅雨の街かき回す観覧車        田中 悦子
   梅雨晴間日本丸は仮眠中         河野  薫
   積木めく横浜のビル群雲の峰       鈴木 幸子
   海開き宇宙に四角はないだろう      日置 正次
   客船やマストに千羽夏鴎         藤方さくら
   夏鴎みなとみらいによく似合う      朝倉さとえ
   梅雨晴の埠頭への道父となる       渡辺 和弘
   六月を惰性のままに観覧車        芳賀 陽子
   夏至空へ浄土見にゆく観覧車       小野 元夫
   みなとみらい迷子の地図の汗まみれ    なつはづき
   銅鑼渡るレンガ色した片かげり      福原  暁
   梅雨晴や汽車道天の浮き橋に       佐々木重満
【作品記録・佐藤 久】

§第35回神奈川県現代俳句協会定時総会§平成29年3月5日

一句会風景

平成29年3月5日(日)かながわ県民センターにて第35回定時総会が行われた。ご来賓に現代俳句協会副幹事長の柏田浪雅先生・千葉県現代俳句協会副会長の高木一惠先生・東京都区現代俳句協会副会長の佐怒賀正美先生・東京多摩地区現代俳句協会副会長の吉村春風子先生・横浜俳話会会長の麻生明先生・川崎市俳句連合会長の青木恵美子先生の6名のご来場を得て開始された。当日の出席者は77名、事前の欠席委任状が215名分あり、計292名の参加により、議事が成立する旨、尾崎竹詩事務局長より宣言された。はじめの吉田功会長の挨拶では、神奈川現俳は会員数が最盛期には800名だったのに現在は595名と大幅に減っている事について言及された。しかし数は減ったものの、一人ひとりがよく頑張って盛り立てているので、今年は35周年の大会もあることであり、力を合わせていこうと述べられた。その後、28年度事業報告と決算報告、29年度の事業計画案と予算案が承認され、総会の議事は滞りなく終了。一句会へと進んだ。ご来賓の先生方と当会顧問の御講評を頂戴し、成績発表と賞品授与の後、無事閉会。会場を移して懇親会が和やかに行われた。以下、一句会の結果を上位30位までを記載する。
一句会 (席題:鳥曇・川)
    人に逢ふやうに近づく春の川        川村 研治
    ふるさとの背骨のような春の川       村上 友美
    鳥曇墓で落ち合う家族かな         藤方さくら
    人の世の芥も浮かべ春の川         菅沼とき子
    唇(くち)に黄な粉手にも黄な粉や鳥曇   福原 瑛子
    生国へ声を束ねて鳥雲に          鈴木 和代
    川の字に寝て入学を待つ子かな       鹿又 英一
    木の椅子のまだ濡れてゐる鳥曇       川村智香子
    そら耳に我が名呼ばれし鳥曇        青木恵美子
    雪解川野獣となりて咆哮す         古屋  洸
    被災時の嬰児(やや)は七歳鳥曇り     若林つる子
    無限なる鳥曇にある出入口         渡辺 和弘
    ポケットの底の大穴鳥曇          小関 邦子
    大川に逆らひ生きて葱坊主         渡辺 照子
    塗り替えの出来ぬ歴史や鳥曇        町野 敦子
    鳥雲に自由の女神泣いている        野木霞丘子
    春光は鳥のかたちに川そよぐ        高木 一惠
    春の川年金ぐらしと言う自由        加賀田せん翆
    春浅しレコード盤に永い川         尾崎 竹詩
    いくさなき砂浜歩く鳥曇          佐伯 千年
    芽柳や川面を滑るはぐれ雲         尾澤 慧璃
    鳥曇り野良猫朝から前のめり        山老 成子
    モナリザの謎のほほゑみ春の川       関根 洋子
    鳥曇り大あくびしてあらわれる       平田  薫
    鳥曇ペルシャ絨毯裏返る          吉村 元明
    鈍痛に間隔があり鳥曇           川島由美子
    鳥曇土竜の塚を踏みならす         川辺 幸一
    老眼を花眼といふか春の川         伊藤  眠
    鳥曇穴からこの世覗きみる         中山 妙子
    おのれ逝くこと忘れて春の川見てる     広瀬 元幸   
    【 作品記録・望月英男 】 

(伊藤 眠)

※会長「𠮷田 功」氏の「𠮷」は「土」に「口」。